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更年期障害 抗うつ剤や安定剤処方されることも多いと専門家

 女性は年代によってかかりやすい病気がある。女性の体を守ってくれる女性ホルモン=エストロゲンのバランスが関係する場合が多く、特に分泌量が減少し始めるオーバー40世代は、女性ならではの病気も増えてくる。

 40代も半ばを過ぎて体の不調を感じると「更年期世代になったのだから、しょうがない」と、我慢をしてしまう女性も多い。

 しかし前述のように、女性ホルモンの分泌量の変化によって不調やかかりやすい病気の種類も変わると話すのは、『お肌もからだも心も整えてくれる 女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)などの著者で、二十数年にわたり延べ1000名以上の医師の取材をしている、女性医療ジャーナリストの増田美加さんだ。

「普通は病気を女性ホルモンと関連付けて考えること自体、少ないかもしれません。でも、女性である以上、病気の要因と女性ホルモンのバランスの変化は密接にかかわっている場合が多いのです」(増田さん)

 ところが、こうした体の不調や病気の原因が女性ホルモンのバランスの変化にあるととらえて診療してくれる医師は、婦人科以外にはまだまだ少ないのが実情だという。

 40代からの女性の健康と医療を支援し、無料電話相談にも応じているNPO法人「女性の健康とメノポーズ協会」理事長の三羽良枝さんによれば、同協会に相談を寄せる更年期世代女性のうち、受診先の医師から、更年期症状が疑われるので婦人科を受診するように勧められた人はわずか14%。

「気持ちがふさぎ込みがちになったり、のぼせ、ほてりがあって内科を受診したところ、心療内科や精神科を紹介されて抗うつ剤や安定剤を処方されるケースも多いんです。けれど症状が改善されず、ずっと苦しんでいる女性は少なくない。R40になって不調を感じたら、まずは更年期医療に詳しい婦人科を受診することをすすめます」(三羽さん)

※女性セブン2012年8月23・30日号

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