国内

8月19日の尖閣上陸日本人メンバー 山頂付近に日の丸掲げた

尖閣諸島・魚釣島山頂付近にはためく「決死の日の丸」

 魚釣島の最高峰・奈良原岳(362m)の山頂付近に日の丸が見える。岩肌が剥き出しになったこの場所は、誰もが簡単に到達できる場所ではない。いったい、誰が――。

 国旗が掲げられたのは、尖閣諸島に日本人10名が上陸した8月19日。海保関係者が明かす。

「メンバーの1人が山頂に国旗を据えてきたのです。その後、他の9名の上陸とタイミングを合わせて下山し、一緒に船に帰ったようです」

 命懸けの登山を敢行したのは、元海上自衛隊員で、2001年創設の特殊部隊の先任小隊長を務めた経歴を持つ伊藤祐靖氏。

「途中、野生化した山羊に行く手を阻まれ、全長2mほどの臭蛇の悪臭に妨害されながらも、約1時間半かけて辿りつきました」

 行動の動機は何か。

「日本領であるという強い意志を示すためには、あの絶壁に国旗を掲げたいと考えていた。国家として強い決意を示そうとしない日本政府への抗議の意味でもあります」

 中国側の活動家は10月にも再上陸を計画しているといわれるが、彼らにあの断崖を登る勇気があるとは思えない。中国大陸から吹く海風を受けて、今日も日の丸は雄々しくはためいている。

撮影■山本皓一(報道写真家)

※週刊ポスト2012年9月7日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト