50才を超えても30代に見える医師として大人気の南雲吉則(なぐも・よしのり)先生(57才)が、人間の体の秘密を解説。今回は、女性の“生理”とホルモンの関係を教えてくれた。
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生理を引き起こすホルモンについて話そう。生理をコントロールしているのはふたつの女性ホルモンで、女性は、このふたつが作る波のなかで生きているんだ。
ひとつは、“女らしさホルモン”である“エストロゲン(卵胞ホルモン)”。分泌されると体からいいにおいがして性格が優しくなったり、目つきがなまめかしくなって、異性を誘ったりする。エストロゲンの語源“エストラス”は、“発情”という意味だからね。
エストロゲンが急増するのは排卵の直前で、その約3日後に排卵が起こる。その後、今度は“母親になるための準備”が始まり、子宮の内膜が厚くなるんだ。自分が妊娠してるかどうかなんてのはわかっていないままにね。
このとき出るのが、ふたつめのホルモンで“母親らしさホルモン”といわれる“プロゲステロン(黄体ホルモン)”。 このホルモンが出されると、イライラしたり異性を遠ざけたり、胸が張ったりする。これはおなかの中の赤ちゃんを育てる準備をしようとするために起こる現象で、特に排卵約2週間後の生理開始直前くらいが、いちばんイライラが強くなる。
だから、性欲が強くなる排卵期に気が合う男性に会ったら、次に会うのは2週間後は避けてね。生理直前はツンケンしてうまくいかない可能性があるから、会うなら1か月後がおすすめだよ(笑い)。
※女性セブン2012年9月20日号