芸能

樹木希林 筑紫哲也、ジョー山中に「切らずに消す」がん医紹介

 作家のなかにし礼さん(74才)が、『週刊現代』(講談社刊)で、「がんは完全に消滅しました」と告白した。治療法は、放射線治療の一種で、病巣を狙い撃ちして照射できる先進医療の「陽子線治療」。

 27才と54才のときに、心筋梗塞を患っていた、なかにしさんは、心筋の約半分が壊死した状態。自分の心臓では手術に耐えられないだろうし、術後にも大きな影響を来すかもと不安だったため、「切らずに消す」ことにこだわった。

「切らずに消す」──実は、なかにしさんより以前に、最先端のがん治療を受けていた女性がいる。女優の樹木希林(69才)だ。

 2004年の夏の終わりに乳がんが発覚した樹木は、2005年1月に右乳房の全摘出手術を受けた。医師と手術方法について相談した際、部分切除する温存療法にするか、全摘にするか問われ、「先生のやりやすいほうで」と、全摘を選んでいる。

 それから2年ほど経った2007年ごろ、同じ場所でがんが再発。全摘後も一部残った乳腺にがんが発生したり、関連部位にがんが転移することもあり、この場合も、乳がんと呼ばれる。

 そのため、樹木は、鹿児島県にある『UASオンコロジーセンター』に転医した。鹿児島空港から車で約40分。県内一の繁華街にほど近い場所に立つ6階建てのこぢんまりした建物にある、2006年10月開院の比較的新しい病院だ。彼女いわく、この病院で再発した乳がんが「切らないで、ピンポイントの放射線治療」を受けた結果、消えたというのだ。

 樹木はこの放射線治療を受けた後、全摘手術を受けたことを後悔してか、あるインタビューでこう語っていた。

「あれから何年もたった今考えてみると、やはり切らないで、できればピンポイントの放射線治療がいちばんよかったなと思う」

 そして、友達や親戚で乳がんになっている人がいたら「まず、ピンポイントの放射線をやってみて、それが駄目ならまたあとのことを考えましょう」とアドバイスするのだという。

 実際2011年8月に肺がんで亡くなったジョー山中さん(享年64)は、生前、腫瘍が見つかるや、音楽界の先輩である内田裕也(72才)に打ち明けた。すると妻の樹木が、自分が乳がん治療を受けたという鹿児島の病院を紹介してくれたとインタビューで語っていた。

 また2008年11月に亡くなったニュースキャスターの筑紫哲也さん(享年73)が、全身にがんが転移した状態で、最後に頼ったのも鹿児島県内の同じ病院だ。複数の関係者によれば、筑紫さんに紹介したのも、やはり樹木だったという。

※女性セブン2012年9月27日号

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