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2012.10.30 16:00 週刊ポスト
閉店は8時55分 日本唯一の清朝末期建造物の近くに佇む角打ち

北海道では角打ちをもっきりと言う。山本英代さん(右から2人目)
『山本酒店』は、函館山の麓、元町や末広町周辺の観光スポットをつないでいる坂道のひとつ、東(あづま)坂の途中にある。
「ほとんど毎日夕方5時過ぎには坂を下りてくるよ。いつも夕刊を郵便受けから取り出しておばちゃんに渡してるし、夏の間は店の灯りをつける照明係もおれの役目だし」(56歳)という、水産会社に勤めるサラリーマン。
「路面電車が下の道を走ってるからね。その電車の音に背中を押してもらって、ねえさんに会える、みんなに会えると思いながら、店までの坂を登ってくるんだよ」(68歳)というサラリーマン卒業生。そういう常連客が、坂の上から下から集まってくる店だ。
彼らがおばちゃん、ねえさんと慕う女性は、平成6年にご主人を亡くして以来、ひとりで店を守る山本英代さん(74)。
「私は函館生まれなんで、はるばる遠くに嫁に来たっていう意識はなかったけど、昭和35年のことだから、もう52年になるんですねえ。ずいぶん時間が経ったもんです。ここは主人の父親が戦前に始めた酒屋さんで、私が来たころにはすでに立ち飲みをやっていましたね。その当時からのお客さんも多いんですよ」
平日夕方6時。この時間に居合わせた客は約10名だが、20~40代の姿は今のところ見えず、確かに山本さんと長いつきあいを続けていると顔に書いてある客ばかりのように見て取れる。
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