スポーツ

元野球選手が詐欺で逮捕 イチロー超え記録も韓国で人生狂う

 16日、元プロ野球選手で阪神、オリックスでプレーした塩谷和彦容疑者(38)が詐欺の疑いで兵庫県警に逮捕された。塩谷容疑者は、2010年8月から9月にかけて、「新しくできる飲食店の売り上げの一部を受け取る権利を譲渡する」とウソの話をでっち上げ、西宮市の会社役員から550万円をだまし取った疑い。塩谷容疑者は、おおむね容疑を認めているという。

 塩谷容疑者は、1992年、松井秀喜(星稜高校=当時)が5打席連続敬遠された夏の甲子園に、兵庫県代表の神港学園の主将として甲子園に出場。ベスト16入りを果たし、その秋にドラフト6位で阪神に入団。

 ルーキーイヤーとなる1993年の『選手名鑑』(日刊スポーツグラフ特別号)には、こう寸評されている。

〈気性の激しさは折り紙付きだが、中2の夏に亡くなった母文子さんの七回忌には墓を建てる夢を持っている〉

 親思いの一面をのぞかせる優しい性格の持ち主だったようだ。

 塩谷容疑者は遠投130メートルの強肩で、次世代を担う捕手として期待されていたが、持ち前の打撃センスを生かすため、1999年にサードへコンバート。その素質は、2002年オリックスへ移籍すると開花した。翌年にはイチローの持つ球団記録を超える24試合連続安打も達成し、打率3割7厘を記録。オールスターゲームへの出場も果たした。

 2006年には、韓国プロ野球に移籍。野手初の「在日以外」の日本人選手として、大きな期待を寄せられた。スポーツ紙野球担当記者はこう解説する。

「それまで韓国リーグに渡る選手は、在日の選手ばかりでした。1998年にようやく外国人登録が認められ、塩谷が野手としては初の純粋な日本人選手。外国人登録され、助っ人として渡韓したわけです。

 32歳になる年で、力が衰えたわけでもなかったですし、本人も『自分をキッカケに、ほかの日本人選手も続いてくれれば』と話していました。実際、開幕当初は順調な滑り出しでした」

 しかし、その年の5月に死球を受け、戦線離脱。6月には解雇され、そのまま引退に追い込まれた。韓国での悲劇のデットボールさえなければ、こんな事件は起こらなかったかもしれない。

関連記事

トピックス

慶應義塾アメフト部(インスタグラムより)
《またも未成年飲酒発覚》慶大アメフト部、声明発表前に行われた“緊急ミーティング”の概要「個人の問題」「発表するつもりはない」方針から一転
NEWSポストセブン
物件所有者が貸し出しを止めるケースもある
《事故物件のリアル》「変色した血痕、体毛の塊…犬たちが死に物狂いで争った痕跡」ブリーダーの部屋で起きた“凄惨すぎる事件”
NEWSポストセブン
引退後の生活を語っていた中居正広
【全文公開】中居正広、15年支えた恋人との“引退後の生活” 地元藤沢では「中居が湘南エリアのマンションの一室を購入した」との話も浮上
女性セブン
性的パーティーを主催していたと見られるコムズ被告(Getty Images)
《裸でビリヤード台の上に乗せられ、両腕を後ろで縛られ…》“ディディ事件”の被害女性が勇気の告発、おぞましい暴行の一部始終「あまりの激しさにテーブルの上で吐き出して…」
NEWSポストセブン
2名の未成年飲酒が確認された慶應義塾アメフト部(時事通信/インスタグラムより)
《2年足らずで再度発覚》慶應アメフト部員、未成年飲酒で複数名が処分 同部が声明「厳正に対処いたします」
NEWSポストセブン
親方としてのキャリアをスタートさせた照ノ富士(写真・時事通信フォト)
【25億円プロジェクト】照ノ富士親方の伊勢ヶ濱部屋継承 相撲部屋建設予定地の地主が明かした「6階建てお洒落建物」構想
NEWSポストセブン
取材に応じる鈴木宗男氏
兵庫県知事選ほか「暴走SNS」と政治はどう向き合うか 鈴木宗男氏が語る「批判の集中砲火を浴びても生き抜くのに必要なこと」、ホテル避難時に “妻の深刻な心配”を実感
NEWSポストセブン
水原被告がついた「取り返しのつかない嘘」とは
水原一平被告がついた「取り返しのつかない嘘」に検察官が激怒 嘘の影響で“不名誉な大谷翔平コラ画像”が20ドルで販売
NEWSポストセブン
折田氏が捜査に対し十分な対応をしなかったため、県警と神戸地検は”強制捜査”に踏み切った
《「merchu」に強制捜査》注目される斎藤元彦知事との“大きな乖離”と、折田楓社長(33) の“SNS運用プロ” の実績 5年連続コンペ勝ち抜き、約1305万円で単独落札も
NEWSポストセブン
ギリギリな服装で話題のビアンカ・センソリ(インスタグラムより)
《露出強要説が浮上》カニエ・ウェストの17歳年下妻がまとった“透けドレス”は「夫の命令」か「本人の意思」か
NEWSポストセブン
四川省成都市のPR動画に女性社長役で出演した福原愛(写真/AFLO)
福原愛が中国で“女優デビュー”、四川省の“市のPR動画”に出演 バッチリメイクでハイヒールを履きこなす女社長を“快演”、自虐的な演出も
女性セブン
車に乗り込む織田裕二(2025年1月)
《フジテレビ騒動の影響》織田裕二主演映画『踊る捜査線 N.E.W.』、主要キャストに出演を打診できないままピンチの状態 深津絵里の出演はあるのか
女性セブン