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近代五種・日本の競技人口は31人 銃刀法と装備代高さも影響

 近代五輪の第一回大会から実施されたレスリングが五輪の中核競技を除外されて驚かされたばかりだが、決定が発表されるまで、テコンドーが除外されるのではないかと予想されていた。そのテコンドーとともに除外の最有力候補とされていたのが「近代五種」。読者諸氏は「五種」の中身をご存じだろうか?

(1)フェンシング。出場選手総当たりで1分間1本勝負。

(2)水泳。200メートル自由形のタイムレース。

(3)馬術。抽選で引き当てた馬で12個の障害を所定時間内に飛越する。

(4)射撃と(5)1000メートル走を組み合わせた「コンバインド」。射撃で5発命中させた後1000メートルのランニングに移行、それを3回繰り返す。

 以上を1日で行ない、勝敗やタイムを得点換算して順位を決めるのだ。

「現在の日本の競技人口は男子25人、女子6人の計31人。選手は男子が2人、女子4人です」(日本近代五種協会事務局)

 こんなに競技人口が少ないのは、種目に射撃が含まれているため、日本では銃刀法の免許が必要とされ、競技を行なうのは自衛官ばかりだったから。しかし、2012年からレーザー銃が使用されるようになり、すそ野が広がりはじめているという。

「(レスリング落選が決まった後の)日曜日に、小学4年生以上を対象にした練習会を開いたのですが、ふだんはせいぜい10人しか来ないところ、30人も来てくれました」(前出・事務局)

 競技人口が少ないだけに、「五輪出場のチャンスあり」と考える人もいるかもしれないが、馬具やフェンシング道具など、かかる装備代は最低200万円。競技に入るまでのハードルが高すぎる?

※週刊ポスト2013年3月8日号

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