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2013.07.12 16:01  週刊ポスト

イボ痔の手術は「結紮切除術」が一般的 ALTA療法にも注目

 いまや日本人の「国民病」ともいえる「痔」は生活習慣病のひとつでもあるため、生活態度を改善し、自然治癒力を高めると、自然に症状が改善するというケースもある。ただし、症状が出たなら、軽く考えず、専門医に診てもらうことが重要だ。
 
 また、痔による痛みと出血は、生活の質を大幅に低下させてしまう。それを避ける意味で、病根を断つ手術は患者にとって有意義な選択肢となる。
 
「マリーゴールドクリニック」院長の山口トキコ医師はいう。
 
「痔核(イボ痔)の患者さんで手術までする方は全体の1~2割程度です。特に重度と診断された場合は手術の必要があります」
 
 かつては直腸から患部にいたる広範囲を切除する「ホワイトヘッド法」や強力な薬剤で患部を壊死させ取り除く方法などがとられた。だが、こうした治療法は、激しい痛みや完治までの長い日数、術後に肛門が緩んでしまうといった弊害も多かった。
 
 現在、痔核の手術は「結紮(けつさつ)切除術」が一般的だ。ニコタマ大腸・肛門クリニック院長の黒田敏彦医師に聞いた。
 
「外痔核、内痔核で行なわれる手術です。痔核に血を送る血管を糸で縛り、痔核を根元から切り取ります」
 
 結紮切除術は痔の完治が期待でき、再発の可能性も少ない。手術時間も20分程度ですむ。費用は、保険適用で自己負担は2万5000円ほどだ。
 
 ここ数年、注目を集めているのが「ALTA(ジオン4段階注射)療法」だ。山口医師が語る。
 
「基本的には、肛門の中の内痔核が対象です。ジオンとは硫酸アルミニウムカリウムが主成分の薬品名です。この薬剤を痔核に直接注射することで、痔核の血流を止めて根治を目指します。その際、十分に薬液を行きわたらせるため、4回に分けて注射します」
 
 排便時の出血が治まり、痔核が縮小して、飛び出すこともなくなる。
 
「縮んで小さくなった痔核は、やがて柔らかい正常な組織に近くなります。肛門にメスを入れないので負担が少なく、肛門機能を損なわない、痛みが手術に比べて格段に小さいなどのメリットがあります」
 
 加えて、施術時間が約10分と短いうえ、その日に自宅へ戻れるという利点もある。ちなみに、「ALTA療法」は保険適用で自己負担は2万円程度だ。
 
 ただ、この療法は的確に痔核へ注射する技術が必要で「どこの病院でも受けられるわけではなく、化膿や炎症、出血、アレルギーを起こすという副作用も否定できない」(山口医師)という面もある。切除ではないから、100%根治といかないところも踏まえておくべきだ。

※週刊ポスト2013年7月19・26日号

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