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サーフィン男 妻の祖母の葬儀(海岸近く)にボード持ち込む

 夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、次はコンピュータ会社勤務のご主人(37歳)。夏は必ず、奥様(34歳)の実家を訪れます。

 * * *
 今は神戸に住んでいますが、もともと妻の実家は、千葉の海沿いの町。サーフィンが好きな僕にとっては絶好の場所なんです。毎年、妻と子供を連れて帰省し、思いっきりサーフィンを楽しんでいるのですが、先日は妻の祖母の突然の訃報。

 ちょっと不謹慎かと思いつつ、「別の日にサーフィンに行ったら2倍のお金と時間がかかるんだから」と節約と時短を理由に、怒る妻を説得し、サーフボードを車に載せて、6時間かけて千葉へ向かいました。

 早朝、海岸に着き、寝ている妻子を車内に残し、僕はサーフィン。2時間ほど楽しみ、シャワーを浴びて喪服に着替え、妻の実家に着くと、「遠いところ、ご苦労様。おばあちゃんも喜んでくれてるわ」。義母が涙ぐみながら迎えてくれました。

 ところが「マズイ!」、葬儀が始まってすぐに襲ってきたのが「睡魔」です。お坊さんのお経を聞いてると、もう眠くて、しかもこのお経が「時短にしてくれ」と叫びたくなるほど長い! たまらず出てくるアクビを止めると目に涙がいっぱい溜まって……義母がその涙を見て「うちのおばあちゃんのために、そんなに悲しんでくれて」と、また涙ぐみます。

 もう罪悪感でいっぱいだし、妻からは「バラされたくなかったら、帰りのアウトレットでブランド品のバッグ買ってよね」と強要されるしで、もうバッくれたい心境の僕でした。

※週刊ポスト2013年8月9日号

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