【謎4】魔法の銃弾

 ウォレン委員会の報告書では3発目に撃たれたとされる銃弾は、「ケネディの背中側から入り、喉仏の下から出て、前の席に座るコナリー・テキサス州知事の右肩に当たり右胸の下部から出て、さらに右の手首を突き抜け、最後は彼の左のモモに当たった」とされた。一発の弾丸が、実に7つの穴をあけたというのだ。

 この銃弾は「証拠物件399」と呼ばれ、ケネディが病院に運ばれた時、担架の上で見つかった。人体に7つの穴をあけたはずなのに損傷も変形もほぼない。しかもこの証拠物件399は、ケネディの背中側の右肩下に当たり、喉仏の1センチ下から飛び出したのだという。つまり「弾の入口より出口が高い」のである。ビルの6階から撃った銃弾が、どうすればそんな軌道をたどれるのだろうか。

【謎5】持ち去られた遺体

 ケネディの遺体は事件後、ダラスのパークランド病院に運ばれた。テキサス州の法律では、殺人事件の遺体は州内で検死しなければならない。にもかかわらず連邦政府は法律を破り、遺体を持ち去った。遺体はワシントンDC近郊の海軍病院に運ばれ、軍医3人が検死。連邦政府には法律を犯してでも自分の縄張りで検死をしたい理由があったのだ。

※週刊ポスト2013年11月29日号

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