ここまでコンビニチキンの需要が高まっている要因は何か。コンビニ業界の専門紙『コンビニエンスストア速報』編集長の清水俊照氏が解説する。
「コンビニのホットケースを見ても分かるように、もともとチキン系商品の需要はものすごく高い。それに加えて店舗数も多いですし、各社とも商品開発に力を入れていることもあり、より需要を高めています。
クリスマス前からは値引きセールも激化しています。この時期にチキンのシェアを高めて通常時の販売にもつなげたい意向なのでしょう。特にローソンは黄金チキンを来年1月以降も販売するので、ここで思いっきりアピールする狙いでしょうね」
コンビニ各社のチキン戦争、今後もこの勢いは続くのか。清水氏が続ける。
「スパイスや製法など、各社ごとに差別化を進めて多くのシェアを獲得する動きは強まっていくことが予想されます。少数世帯の増加から、チキン以外でも惣菜系商品など店内調理の需要はますます高まっていくと思われます」
さて、コンビニに完全にお株を奪われたケンタッキーは、持ち帰りの唐揚げ専門店『鶏から亭』で巻き返しを狙っている。いわば根競べの“チキンレース”、最後に勝つのはどこか。