【5】学んだことは、使う
大学院では、学問の作法から、考える枠組みなどを身につけなければなりません。これまた、社会人院生の悪いクセなのですが、ついつい会社の思考回路で物事を考えがちです。いや、やや回りくどい説明ですが、自分の身につけてきた武器は大事ですよ。ただ、せっかく学ぶからには、学んだことを使わないと意味がないですよ。
これは、大学院を修了した後の人にも言えることだと思います。だんだん学んだことを使わなくなる、と。気をつけたいところです。
【6】お金と時間に余裕を持つ
これが私の反省点です。いや、お金はあると言えばあったのですが、仕事は諸事情で辞めることができず・・・。時間がなかったです。
ピーク時は3つの大学で週8コマの非常勤講師の仕事、月20本の連載原稿、週2本ペースの講演、1年間5冊以上の出版、コンサル業、さらにメディアへの出演……。気づけば人生で最も働いた2年間になってしまいました。いや、面白かったのですけどね。
結局、最後まで「時間がない……」と、時に本当に泣きながらの大学院生活でした。
仕事や家庭の関係や、貯金の額なども関係するでしょうけど、あくまで理想ではありますが、2年間はほぼ学問に集中できるように、あるいは、普通の院生がバイトや就活をする程度の時間以外は勉強に集中できるように、お金と時間を確保したいところです。
【7】大学院に期待しすぎない
最後に……。大学院を出たところで、劇的に就職・転職が有利になったりするわけではありません。身につく力も、当たり前ですが、自分次第です。講義の中身や、教授の指導にがっかりすることだってあるでしょう。まあ、このへんは企業社会と一緒です。そんなものですよ。かけたお金と時間以上、楽しみ尽くす姿勢が大事ですね。
まだまだありますが、このあたりで。いや、とはいえ、自分にとって大変、意味のあるチャレンジでした。武器も増えましたし、ものの見方も変わりました。
最後にやや宣伝ですが、2月25日(火)の20時からは「饒舌大陸」というニコ生番組で飯田泰之先生と一緒に私の大学院での2年間を振り返ります。また、3月29日(土)にはこのテーマでゲンロンカフェにてトークイベントをやります。それぞれ私のホームページ、陽平ドットコムに情報がありますので、覗いてみてください。
社会人で大学院進学を考えている皆さん、ご参考まで。