ビジネス

マンガボックス 人気の背景に玉石混交な感覚とSNSとの連動

 人気作家の漫画が無料で読めるスマホ用アプリ「マンガボックス」(iOS/Android版)が、1か月で200万ダウンロードを突破するなど人気となっている。ソーシャルゲーム大手のDeNA(ディー・エヌ・エー)が昨年12月にリリースしたアプリで、英語にも対応。現在、日本、欧米、アジア圏など140か国に向けて配信されている。

 実際に利用しているユーザーに、このアプリの魅力を聞いた。大学生のサヤカさん(21歳)は「家中が漫画だらけ」と話す漫画好きの女性。このアプリが登場してから毎週の楽しみができたという。

「『マンガボックス』の魅力は、まず無料で気軽に読めるというところ。子どもの頃から週刊漫画誌をコンビニで立ち読みしているんですが、最近は読めないように封がされているところも増えて、立ち読みしづらい。

『マンガボックス』は、その立ち読みの感覚にかなり近いです。暇な時に読めるし、色々なジャンルの作品があるのが面白い。立ち読みと違って、過去の号まで遡って読めるのが一番嬉しいところですね。

 漫画系のアプリって1巻分だけ無料で、次の巻から課金するタイプが多いけれど、このアプリは1話ずつ読むタイプなので余計に続きが気になってしまう。課金を強要してこないので、ユーザーとしては好感度も高いです」

 また、広告会社に勤務するアキラさん(31歳)も『マンガボックス』にハマっている1人だ。

「『マンガボックス』は、玉石混交なところが魅力です。絵のレベルが高くて話も面白い作品もあれば、人気作家の王道作品もある。その反面、絵もそんなに上手くないし話も謎なものや、『いきなり雑誌連載はできないだろうな』というタイプのかなり奇抜な作品まで様々。色々なジャンルをごちゃまぜにしているところが、逆に強みだと思います。

 殺人事件がテーマでストーリーもわかりにくい作品もありますが、無料だから楽しめるんですよね。もしコミックスだったら購入を悩むところです。個人的には『攻殻機動隊S.A.C.』が読めるのが一番嬉しいですね」

 作品だけではなく、SNSとの連動の仕組みも特徴のひとつだという。アキラさんは、こう分析する。

「SNSで漫画をオススメして共有すると次号の内容を先読みできる、というシステムがあるのですが、次の号が更新されるまで待てない、という時にすぐ課金を迫るのではなく、SNS共有というのは上手い手法だと思いました。

 SNSで拡散されることによって『マンガボックス』自体の認知度も上がりますし、はじめはこのようにユーザーを拡大させることが成功の鍵だと思いますね」

 DeNAによると、「マンガボックス」自体はまだ収益化されていないが、連載が進んだ作品は電子書籍や単行本形式で販売していく予定だという。広告掲載による収入も検討しており、今後の展開にも注目だろう。

関連記事

トピックス

交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
身長145cmと小柄ながら圧倒的な存在感を放つ岸みゆ
【身長145cmのグラビアスター】#ババババンビ・岸みゆ「白黒プレゼントページでデビュー」から「ファースト写真集重版」までの成功物語
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン