国際情報

サムスンの船が停泊中香港籍タンカーに衝突してタンカーに罰金

 国家の貧しさは経済指標だけで示されるものではない。先進国の仲間入りを果たしたと喧伝する韓国が、実際は世界から“ヘンな国”と呆れられている証拠が「OINK」(オンリー・イン・コリア=Only in Korea)という言葉の存在だ。「韓国でしか起こらない、普通ならあり得ないこと」といった意味で使われる。「OINK」の事例をジャーナリスト・室谷克実氏が解説する。

 * * *
 2007年12月、韓国西岸の泰安地区で大規模な原油流出事故が起きた。前日から停泊していた香港船籍の原油タンカー・ヘーベイスピリット号にクレーン船が衝突。1万t以上の重油が流出した。

 クレーン船はサムスン重工業所有の3隻のタグボートが曳航していたもの。強風に煽られ、通過禁止区域を航行してワイヤーが破断したことで起きた大事故だった。

 ここからがOINKだ。なぜかサムスン側だけでなく停まっていたタンカー側の海運企業とインド人の船長、一等航海士も起訴され、罰金刑が科された(海洋汚染防止法違反)。普通に考えれば被害者である側への理不尽な判決にインドの船員組合などが抗議、韓国行きの船への乗務拒否を表明した。インド国内では韓国製品不買運動まで起きた。

 一方の韓国政府はというと、海岸に押し寄せた原油の清掃に100万人以上がボランティアで参加したことを自賛し、「ノーベル賞ボランティア部門を創設すべきだ。彼らをその候補として推薦したい」と発表。インド側の感情を逆撫でした。

※SAPIO2014年3月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
《盗まれた約1000万円の“純金茶碗”は見つかったが…》オモテの世界では売買できない盗難品を扱う「盗品マーケット」の実態
《盗まれた約1000万円の“純金茶碗”は見つかったが…》オモテの世界では売買できない盗難品を扱う「盗品マーケット」の実態
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン