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治療期間が大幅短縮のC型肝炎ウイルス新薬が保険適用対象に

 C型肝炎ウイルス(HCV)感染者は国内に150万~200万人いると推計されている。HCVに感染すると約70%が慢性肝炎になるが、症状はほとんどなく、20~30年で線維化し、肝硬変から肝がんへと進行する。インターフェロン治療が行なわれていたが、副作用が強く著効率が約10%と低かった。2004年にインターフェロンとリバビリンの2剤併用療法が始まり、著効率が約50%に上がっている。

 東京医科歯科大学医学部附属病院消化器内科の朝比奈靖浩教授に話を聞いた。

「昨年C型肝炎ウイルスに直接作用してウイルスの増殖を抑制する新薬シメプレビルが保険適用となり、インターフェロンとリバビリンを加えた3剤併用治療が始まり、著効率も約85%と向上しました」

 治療方法は基本的にはシメプレビルを1日1回と、リバビリンを1日2回服用し、1週間に1回、インターフェロンの注射をする。この3剤併用を12週間行ない、その後インターフェロンと、リバビリンの2剤併用を12週の合計24週行なう。

 インターフェロンと、リバビリンのみの2剤併用の治療期間は基本が48週で、効果がでない場合は72週まで延長されていたのに比べると、治療期間が3分の1から2分の1に短縮された。これで長期使用によるインターフェロンの副作用も抑えられる。

■取材・構成/岩城レイ子

※週刊ポスト2014年3月14日号

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