女は愛されてこそ輝くもの! 今回は33才OLの女性が体験した通勤電車での出会いを告白してくれました。
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私はいつも同じ電車の同じ車両に乗って通勤しています。毎日見かける人たちの中に気になる男性がいました。色白で眼鏡をかけたインテリ風。姿勢がよくてスーツがキマっていて、いつも本を読んでいるんです。読書好きの私にとっては、その点も惹かれる部分でした。
しかも、彼の読んでいる本が私の好みとそっくり。それで、彼が持っている本のタイトルをひそかにチェックし、読んでなければ購入して読むようになりました。そして、「この人と本の話ができたらいいな」と、ひそかに思いを募らせていたんです。
ある日、その男性と車内で隣り合わせになりました。彼の持っている本から、ヒラリとしおりが落ちるのが見えたので、すかさず拾って渡す時に、思い切って「その本、面白いですよね」と声をかけました。内気な私には、とても勇気のいることでした。
彼は「まだ先を言わないでくださいね」と、長い指を唇に当て、ニッコリ。その仕草が素敵で、一気に全身が熱くなったのを覚えています。
これを機に、私たちは電車で話すようになり、電車以外でも会うようになりました。想像通り聡明な人で、会うたびに好きになっていきました。それで先日、清水の舞台から飛び降りるつもりで告白したんです。彼は私を受け入れてくれました。
「あなたが偶然しおりを落とさなかったら、つきあっていなかったのかもね」と私がしみじみ話すと、「偶然じゃないよ」と彼。実は、私に近づくため、わざと落としたのだというのです。抱きしめられて、「好きになったのはぼくが先だから」なんて囁かれ、ますます彼に惚れこんでしまいました。一生、彼についていきたいと思っています。
※女性セブン2014年3月20日号