ライフ

目に入る花粉は上空も注意と眼科医 対策メガネで98%カット

「スギやヒノキの花粉は、上空から大量に降り注ぎます」と深川先生

 今シーズンのスギ花粉の飛散が、ピークを迎えた。日本気象協会によると、1月下旬から2月初めに、九州から関東の多くの地域が花粉シーズンに突入。今年もピークは例年並みで、高松 ・広島・大阪・名古屋・東京は3月上旬から中旬、金沢や仙台は3月中旬からピークを迎えると予測されている。スギ花粉の後はヒノキ花粉の飛散シーズンとなり、北海道のシラカバ花粉は5月上旬に飛散が始まる。同協会では、「一般的に、気温が高く、風が強く、湿度が低い日は花粉が飛びやすく、とくに春一番が吹くような日は非常に多くの花粉が飛散する恐れがある」として、注意を呼びかけている。

 慶應義塾大学医学部講師(非常勤)で眼アレルギー専門外来を担当、両国など都内3か所で眼科診療にあたる眼科専門医・深川和己先生のクリニックにも、この時期は目のかゆみなど、花粉症の症状を訴える患者が急増し、3月の患者数はほかの月の1.5倍に上るという。

「花粉シーズンに突入し、大量飛散が起こった2日後に患者数が最も多くなるというデータがあります」(深川先生)

 日本眼科アレルギー研究会が、眼科を受診した患者500名以上を対象に行なった「QOL(生活の質)調査」によると、患者が最もつらいと感じる花粉症の症状の第1位が「目のかゆみ」、2位が「ゴロゴロするなどの異物感」。鼻の症状と比較しても、「くしゃみ・鼻水よりも、目のかゆみがつらい」という回答が多かった。

「かゆみとは、“弱い痛み”ですから、我慢しにくいのです。かゆみだけなら、目薬で症状を和らげ、花粉シーズンを乗り切れば問題ありません。目を冷やすのも効果的です。ただし、かいたり、こすったりすると、角膜などに傷がつき、組織障害が起きることもあります。また、最近は花粉皮膚炎や、花粉眼瞼(がんけん)炎も増えています。眼瞼、つまりまぶたの皮膚はとても薄くて繊細なので、花粉と接触することで荒れてしまうのです」(深川先生)

関連キーワード

関連記事

トピックス

生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
新宿・歌舞伎町で若者が集う「トー横」
虐待死の事例に「自死」追加で見えてきた“こどもの苛烈な環境” トー横の少女が経験した「父親からの虐待」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン