ライフ

悪質便乗値上げ店登場 だが消費増税後も値上げをしない店も

 消費税が8%になったのに値下げしてくれる。買った生鮮品がイマイチだったら、レシートだけで返金できちゃう――家計が苦しい今がチャンスと、消費者の気持ちをがっちりつかみにかかっている店舗が続々登場している。

 ある全国チェーンのコーヒー店で本当にあった話。

「“2杯目は100円(税込)”というサービスが、消費税アップ後になんと108円に! 消費税のアップ分は3%ですから、本当なら103円のはず。ちゃっかり5円上乗せしてませんか? これは詐欺ですよ」(40代女性)

 消費者庁の「便乗値上げ相談窓口」には、「コーヒー1杯が200円から220円に上がった」「増税前に“1000円+税”だったのが、増税後に“1050円+税”になった」など、悪質ともいうべき便乗値上げの例が報告されているという。

 しかし、逆に増税で客を逃すまいと、“安売り”に打って出ているお店もある。4月1日以降も“価格据え置き”を貫くのは、全国に約190店を展開するホームセンター「カインズホーム」だ。

「ふきこぼれを防ぐシリコンクッキングキャップ(税込980円)など、約10万点の価格を据え置いています。たばこや地域指定のゴミ袋を除く、ほぼすべての商品が対象になります」(カインズ広報室)

 消費税アップ分は店側が負担することになるので、“実質3%の値下げ”となる。

 カインズホームは、製造から物流、販売までを自社で管理するプライベートブランド(PB)商品を扱っているのが特徴のひとつ。あらゆる工程で少しずつコストを見直し、“3%分値下げ”を実現しているという。節約アドバイザー・和田由貴さんが言う。

「増税後の1つのキーワードは“PB”。無印良品や丸井、イオンなど“価格据え置き”を実施しているのはほとんどがPB商品です」

 割安な食材で人気の「業務スーパー」は、“据え置き”より大胆! 4月1日以降、税込88円均一だったお菓子などの一部を税込84円にするなど、約500品目を値下げした(北海道、関東1都3県、関西2府4県限定)。外食産業では、「すき家」が「牛丼並盛」を税込280円から税込270円へと値下げ。

 また、電子マネーやポイントでお得なサービスも。

「ドン・キホーテ」は増税後をにらんで、3月18日から電子マネー「majica」をスタート。チャージすると1%分のポイントが貯まるだけでなく、1000円以上の買い物時に1円単位の端数が切り捨てになる。つまり、最大9円のお得になるのだ。

 イオン系のお店の電子マネー「WAON」や「イオンカード」を使うと5月6日までポイントが3倍に。セブン-イレブンなどで使える「nanaco」は4月30日までポイントが2倍。

「増税後に逆に消費が増えてしまわぬよう気をつけて利用しましょう」(和田さん)

※女性セブン2014年4月24日号

関連キーワード

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン