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ノンフライ商品拡充 油分カットに成功のポテトチップスも

ノンフライすっぱムーチョは100キロカロリー程度

 特定検診でメタボリックシンドロームに国民的関心が集まるようになって6年、厚生労働省によれば積極的に保険指導を受ければ男性で2割、女性で3割が脱メタボに成功するという。メタボ対策でカロリーや油に注意を払う人は増えており、昨年は油を使わず揚げ物ができるノンフライヤーがヒットした。そして、油で揚げないと美味しくないと信じられてきたポテトチップスは70%もの人にとって「やめたいけどやめられない」スナック菓子だという(アイオイクス 調べ)。

 健康志向が高まるいま、油で揚げることが広く知れ渡っているポテトチップスだけを製造販売する会社は「人類の敵」になってしまうのではないか。世界との対立を避けるべくノンフライポテトチップスを生みだしたのは、1962年の「のり塩味」発売から50年以上ポテトチップスを製造販売している株式会社湖池屋だ。

「ポテトチップスが中心のスナック市場は長年、右肩上がりの市場だったので生のジャガイモをそのまま揚げた美味しさを生かすことに注力して商品開発してきました。ところが、1990年代後半からカロリーや塩分、手が汚れる、持ち運びの便利さといったことも考えないと手にとってもらいづらくなりました。小分けの食べきりサイズやカップ入りなど、ポテトチップスの包装が多様化したのもそのころからです」(湖池屋マーケティング部第3課 丸山浩司)

 その後スナック市場は2010年には縮小を経験し、現在はそのままの状態が続いている。これからは、市場の大半を占めるポテトチップスに大胆な変革を加えなければ活性化しないのではないか。そう考えて取り組んだのが、生のジャガイモを使用したノンフライポテトチップスの開発だ。

 粉末ジャガイモを成型したノンフライ製品はこれまでも存在したが、ジャガイモの風味と旨みがしっかり味わえる生ジャガイモでノンフライ製品を作ることは不可能と言われてきた。だが、日清食品グループと共同開発した「生じゃがこんがり製法」によって史上初の生ジャガイモをそのまま使ったノンフライポテトチップスが可能になった。

 ノンフライになってカロリー低減を納得する人は多いだろうが、心配されるのは「味」だろう。というのも、体に良い食事とされているものは美味しくないことが多いからだ。だが、油で揚げていないとは思えないほどジャガイモの風味と旨みが十分にあり、カリカリとした食感が楽しく、少量でもしっかり食べごたえがある。

「ちょうど1パッケージ食べると満足いただける分量になるよう工夫しています。店頭でノンフライポテトチップスを手に取ると軽さに驚くかもしれませんが、通常のポテトチップスと比べ、ジャガイモ成分が多いため、実際に食べきっていただくと十分な量となっております。少量、低カロリーでも満足できるポテトチップスの登場で、もっと日常的にポテトチップスに親しんでもらえるとうれしいです」(前出・丸山さん)

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