ビジネス

プロ経営者の魚谷雅彦・資生堂社長 マック原田氏との共通点

 化粧品メーカーの老舗として140年以上の歴史を持つ資生堂。だが、ここ数年は国内事業で苦戦を強いられるなど、攻めの経営姿勢が求められてきた。

 そんな中、今年4月より新社長に就任したのは同社の生え抜きではなく、日本コカ・コーラの社長などを歴任し、経済界から“プロ経営者”としての誉れ高い魚谷雅彦氏(59)だった。

 魚谷氏とはどんな経歴の持ち主なのか。そしてプロ経営者の代表格ともいわれてきた日本マクドナルドの元社長、原田泳幸氏(65)との共通点はあるのか。経済誌『月刊BOSS』編集委員の河野圭祐氏が比較する。

 * * *
 よく聞く “プロ経営者”の定義は、雇われのサラリーマン社長で結果を出し続けるトップと言えるかもしれない。その多くは、外資系のようなドライで成果主義をモットーにする企業で鍛えられた経営者たちだ。

 大手企業の事例では、日本GE(ゼネラルエレクトリック)から住設大手のLIXILグループ社長に転じた藤森義明氏、ジョンソン・エンド・ジョンソンからカルビーの会長兼CEOになった松本晃氏もそうだが、知名度で言えば、この6月にベネッセホールディングス会長兼社長に転じる、前日本マクドナルドホールディングス社長の原田泳幸氏が筆頭格。

 同氏は日本NCRを振り出しに横河・ヒューレット・パッカードなどを経て、アップルコンピュータの米国本社副社長兼日本法人社長も経験し、10年前の2004年に日本マクドナルドの再建請負人として登板、2年前まで8期連続の既存店増収を果たして“原田マジック”と称されもした。

 この原田氏に代わって、今後大きな注目を集めるだろう人が、元日本コカ・コーラ会長でこの4月、創業142年の老舗の資生堂で初めて外部から社長に就いた、魚谷雅彦氏である。

 不振に喘いでいたかつてのマクドナルド同様に業績が沈滞し、若い層に「シニア&チャイナ向けブランド」とネットの掲示板などで揶揄されることもあった資生堂。逆に、かつては“訪販のおばさん”イメージの強かったポーラが基幹ブランドを確立し、訪販もエステ併設店舗に大転換して30代女性をつかみ、売上げで3位に浮上するなど、化粧品業界の勢力図はジワリと変わりつつある。

 そんな中で、魚谷氏が資生堂をどう立て直すのか、関係者ならずとも注視している。

関連記事

トピックス

2023年7月から『スシロー』のCMに出演していた笑福亭鶴瓶
《スシローCMから消えた笑福亭鶴瓶》「広告契約は6月末で満了」中居正広氏の「BBQパーティー」余波で受けた“屈辱の広告写真削除”から5カ月、激怒の契約更新拒否
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長》東洋大卒記者が卒業証明書を取ってみると…「ものの30分で受け取れた」「代理人でも申請可能」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
《フジテレビに蔓延するオンカジ問題》「死ぬ、というかもう死んでる」1億円以上をベットした敏腕プロデューサー逮捕で関係する局員らが戦々恐々 「SNS全削除」の社員も
NEWSポストセブン
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
《新歓では「ほうれん草ゲーム」にノリノリ》悠仁さま“サークル掛け持ち”のキャンパスライフ サークル側は「悠仁さま抜きのLINEグループ」などで配慮
週刊ポスト
70歳の誕生日を迎えた明石家さんま
《一時は「声が出てない」「聞き取れない」》明石家さんま、70歳の誕生日に3時間特番が放送 “限界説”はどこへ?今なお求められる背景
NEWSポストセブン
一家の大黒柱として弟2人を支えてきた横山裕
「3人そろって隠れ家寿司屋に…」SUPER EIGHT・横山裕、取材班が目撃した“兄弟愛” と“一家の大黒柱”エピソード「弟の大学費用も全部出した」
NEWSポストセブン
イスラエルとイランの紛争には最新兵器も(写真=AP/AFLO)
イスラエルとの紛争で注目されるイランのドローン技術 これまでの軍事の常識が通用しない“ゲームチェンジャー”と言われる航空機タイプの無人機も
週刊ポスト
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《模擬店では「ベビー核テラ」を販売》「悠仁さまを話題作りの道具にしてはいけない!」筑波大の学園祭で巻き起こった“議論”と“ご学友たちの思いやり”
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン