私はふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」を運営していますが、お礼の品のなかでもダントツで人気なのは、実用性のあるお米です。また、ぜいたく品として高級なお肉や旬の果物、カニなどの海産類も人気があります。
全国で唯一の財政再生団体である北海道夕張市では、お礼の品として夕張メロンを贈ることを決めました。また、長崎県平戸市では鯨の赤肉、本皮、ベーコンスライスの「鯨セット」がもらえ、高齢者から人気とのことです。特にここ1~2年、お礼の品がますます充実し、多くののメディアで多く紹介されるようになったのが、昨今のふるさと納税人気の背景だと思います。
私も人気の自治体やお礼の品が魅力的な自治体を選んで、寄附をしています。最初は通販感覚でお礼の品を目当てで選んだとしても、実際に寄附をしたら、一緒に入っているパンフレットなどでその自治体のことを知ることができるようになるし、何かと気になるんですよね。第二、第三の故郷ではないですが、ちょっとした故郷になっていく感じがします。
また、自治体の方のお話を聞くと、6~7割の方が翌年も寄附をしてくれるそうです。その自治体とは縁もゆかりもなかった人でも徐々に愛着が湧いて、リピートする方が多いみたいです。そういったところも、通販とは一味も二味も違う魅力的な点ですね。
◆須永珠代:トラストバンク代表取締役社長。ふるさと納税を行なっている自治体のほぼすべてを網羅する、ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」(http://www.furusato-tax.jp/)を運営する。
※マネーポスト2014年夏号