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「昭和天皇実録」 流出元は宮内庁内部である疑い極めて濃い

 24年5か月かけて編纂された全61巻、1万2000ページに及ぶ『昭和天皇実録』の公表の時期が突然前倒しになるという異常事態に、宮内庁が揺れている。

「一般公開の解禁日は9月20日前後とされていたが、10日発売の月刊『文藝春秋』に実録の中味が掲載されることがわかり、宮内庁記者クラブが慌てた。先に内容を報じられては困ると、発売日前の9日に公開する動きになったのです」(皇室担当記者)

『昭和天皇実録』が完成し、天皇・皇后に奉呈されたのは8月21日。宮内庁記者クラブ加盟社にも、同時期に資料として配布された。

「解禁日までに内容を読み込むために1か月ほどの余裕をもって紙とデジタル版で配布されました。紙のデータには各社名が印字され、デジタル版にも透かしの加工が施され、流出しないように徹底的に管理されていました。ところが『文藝春秋』に流出した実録には、透かしや社名がなかった。流出元は編集に関わった書陵部、すなわち宮内庁内部の疑いが極めて濃いといわれています」(同前)

 宮内庁は内容公表の時期について、

「『9月中頃』を予定しており、準備ができたところで公表することとなる」

 と説明し、宮内庁内部から流出したのではないかという質問には「承知していません」と回答した。

 天皇・皇后が同実録を読んでいるさなかの大失態だけに、宮内庁は文春に抗議もできず、ただ下を向くのみなのだ。

※週刊ポスト2014年9月19・26日号

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