ここ数年、愛用者が増えている布ナプキン同様、「エコで生理のつらさが軽減される」として、徐々に認知度が上がってきているのが『月経カップ』だ。
シリコン製のカップを膣の中に挿入し、生理中の経血をためるもので、欧米では一般的に『メンストラルカップ』と呼ばれている。
アメリカ製の『スクーンカップ』など数種類あるが、最もポピュラーなのは、カナダで50年以上前に誕生した『ディーバカップ』だ。カナダ保健省やアメリカ食品医薬品局で認可され、欧米を中心に広く利用されている。
さっそく記者も試してみたが、弾力のあるシリコン製とはいえ、直径約4㎝以上もあるカップの挿入は難しく、うまく入らずイタタタタ…。
『ディーバカップ』は、出産経験の有無等によってサイズが2つ。いずれもカップの長さが5.6cm。直径4.3cmのモデル1と4.7cmのモデル2が。カップは目安として、連続で12時間使用でき、経血は30mlためられる。
記者のように、「痛くてダメ」と断念してしまう人もいるようだが、使っている人に聞くと、「紙ナプキンのように、こまめに替えなくていいのでラク」「着けているのを忘れて、運動や水泳もできた。眠っても漏れなかった」「一度買ったら繰り返し使え、ゴミが出ないのもいい」などと、おおむね好評だ。
ディーバカップ歴5年のイラストレーター前川さなえさん(34才)はこう話す。
「きちんと装着すれば、まったく違和感がなく快適です。念のために布ナプキンも着けていますが、漏れたことはほぼありません」(以下、「」内同)
使い始めの1~2回は正しく装着できているのか不安だったが、すぐに慣れて、正しい位置というものが、感覚でわかるようになったとも。
では、不便なことは?
「経血がたまったらトイレで取り出して経血を捨てて水洗いし、しっかり洗った手で再び挿入し直すことになるので、外出先では不便もあります。
ですから、半日以上外出するときは、念のため布ナプキンも持参します。でも、最長12時間まで装着できるので、ちょっとした外出なら、困ることはありません」
取り出すのも難しそうだが、「コツをつかめば大丈夫」とも。
※女性セブン2014年10月2日号