「クール宅急便」で配達された商品が解凍され売れなくなったとして洋菓子業者が宅配業者へ損害賠償を求める裁判を起こす事件が起きたが、そんな宅配トラブルを回避するにはどうしたらいいだろうか? 宅配業界に27年在籍した経験のある宅配専門家の岡田知也さんが、正しい要望の入れ方などを解説する。
「トラブルに遭うと、担当者を代えてほしくなる気持ちはわかりますが、宅配便はエリア制のため、個人宅だけ担当を代えることは、なかなか難しいのが現状です。実は、地元生まれで地域に詳しい人がエリア担当になることも多いので、代わりを見つけてほしいと言っても、すぐにとはいかない場合が少なくないのです」
そもそもどこにクレームを入れるべきだろうか?
「問題が起きた場合は、自宅を管轄する営業所に連絡をいれるのがおすすめです。本社に連絡を入れても、現場にその話が下りるまで時間がかかるので、近くの営業所長に相談するのが手っ取り早いのです」
配送は日中帯がねらい目だという。
「M型曲線といって朝晩は荷物量が多いので、手違いが起こることも。配達遅延のトラブルを避けるには、日中帯を指定すると、ドライバーに余裕があり、扱いがより丁寧になる可能性が」
割れ物梱包のコツは業者に聞くといい。
「梱包する側の問題で荷物が破損することもあるので、うまく包むコツを営業所で指導してもらうのも手。また、割れ物は“天地無用”と書くほか、宛名シールを側面ではなく上側に貼るだけでも効果が。というのも、宛名シールがはがれないように、上に向けて荷を詰め込むから。また宛名シールがはがれる場合が稀にあるので、箱や袋に名前と電話番号を書くのがベター」
※女性セブン2014年7月10日号