主流は汚物タンクを取り出せるカセット式。値段はポータブルタイプで2万円台が中心だ。快適な車中泊を楽しむうえで、空調装備も欠かせない。渡辺氏が続ける。
「断熱対策を施したキャンピングカーは普通の乗用車に比べて外気の影響を受けにくいが、それでも夏と冬は空調が欠かせません。スペースに限りのある軽キャン(軽キャンパー)を除けば、省電力の家庭用ルームエアコンを付けられます。
暖房のみなら、場所をとらず軽キャンパーにも取り付けられるFFヒーター。燃料タンクと接続し、ガソリンを使って温めるタイプが主流です。そして軽視できないのがベンチレーター(換気扇)。吸排気の切り替えができるものなら車内の空気を効率よく循環できます」
ルームエアコンは20万円前後、FFヒーターは15万~18万円。ベンチレーターは2万~4万円が目安となる。冷蔵庫は飲み物を冷やすだけでなく道の駅などで購入した食材を保管するのにも役立つ。
「広いバンコンやキャブコンなら一般家庭にあるような横開き式でも問題ありませんが、軽キャンパーのような小さな車両だとスペースが限られるので上開き式のタイプが使い勝手がいいでしょう」(渡辺氏)
値段は横開き式の40リットルタイプで10万円前後、上開き式の40リットルタイプも同じく10万円ほど。交流タイプ、直流タイプ、LPガスタイプの電源に対応する3モード式なら使い分けができて便利だ。
なお、ほとんどの装備は別途設置費用が数万~10数万円かかる。DIYでもできないことはないが、電気や燃料系と接続する装備は危険を伴うため、プロに任せるのが原則だ。
●協力/キャンピングカー専門雑誌『キャンプカーマガジン』
※週刊ポスト2014年10月10日号