ライフ

「ヘンな間取り図」生まれる理由を不動産業者・設計士明かす

 狭すぎる居住スペースや、多すぎるトイレなどが描かれた、「ヘンな間取り図」が密かなブームとなっているが、そもそもそうした間取りはなぜ生まれるのか。4人の不動産業者と設計士が覆面座談会で、その理由を明かす。

設計士A:「ヘンな間取り」が生まれる理由は建ぺい率や土地の形の影響が大きい。密集地の東京や大阪などの都市部は狭小や変形した土地が多く、無理な設計になりやすい。他には2部屋だったものを強引に1部屋にしたものとか。

不動産業者B:戸建ての場合、風水や家相に凝った家主の影響もありますね。南側に窓が一切なかったり玄関を裏側に作ったりする。家屋付きではほとんど売れず、賃貸物件にされるのだろう。

設計士C:デザイナーズ物件も始末が悪いね。建築家の個性を出したいと、決まったデザインを設計に取り入れたがる。雨の日に部屋から部屋に移動するのに傘を差さないと雨に濡れる物件を作ってしまった世界的建築家もいた。

A:それを面白いと思うか、使いにくいと思うかだね。

不動産業者D:部屋の真ん中にガラス張りの浴室を作ったデザイナーズ物件があった。マンションの水回りはリフォームしても変えられないからどうしようもない。

C:設計は完璧でも、いざ施工の段階になってできないこともある。工務店の力量や予算が足りないため、悪い部分だけが残ってしまうのが最悪のケース。施工側はできるだけ簡単にやろうとするため、配管が設計図と反対ということも平気でやってしまう。配水管が通っていない場所から水漏れした物件もあった。

B:小さな工務店や棟梁が増改築をした物件は、“ヘンな間取り”ができやすい。住む人の意向ばかりを聞いた結果、耐震構造を無視して柱を切ったり、壁に穴を空けるなどやりたい放題。こんな間取りがあるはずがないと思って現地に行くと、そのまんまで驚くことがある。

関連キーワード

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の判決は執行猶予付きに(画像はイメージ、Getty)
「何もついてない、まっさらな状態で抱きしめたかった」呼吸器に繋がれた医療的ケア児の娘(7)を殺害した母(45)が語った「犯行時の心情」【執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト