ライフ

エボラ より感染しやすいウイルスに変異の危険が迫っている

 昨年12月、ギニアの2歳児がコウモリと接触して感染したことから始まったとされるエボラ出血熱の爆発的な流行は、またたく間にリベリア、シエラレオネなど近隣の国々に被害を広げ、ついには海を渡りアメリカ、ヨーロッパにまで飛び火した。感染者は10月22日までに9900人以上、死者は4800人を超えた。

 国連のエボラ出血熱対策チーフであるアンソニー・バンバリー氏は安全保障理事会で、「エボラは我々より先を行っている。12月までの闘いで勝敗が決まるだろう」と危機感を表明した。

 終息が遅れれば犠牲者が増えるのはもちろんだが、もっと深刻な事態を招く。カリフォルニア大学サンフランシスコ校でエボラを研究する伝染病専門医のチャールズ・チウ准教授が語る。

「エボラウイルスはインフルエンザなどと同じRNAウイルスに分類される。これは自身を複製する際に変異しやすいタイプのウイルスだ。ウイルスの蔓延が長引けばその間に毒性や感染力が変化してしまう危険が増える」

 最初の感染者が死亡してからすでに10か月以上が経過した。それだけウイルスがより危険に変異する時間があったということだ。

 コウモリなどの野生動物から人へ感染し、人から人へも感染するエボラ出血熱は致死率こそ約70%と高いが、国立感染症研究所のHPで「体液と直接接触した場合に感染の危険が生じる」と説明されているように、感染力は高くないとされ、感染者の血液や吐瀉物に触れなければ心配はないといわれてきた。

 ところが今回の感染拡大の過程では様々な情報が飛び交っている。9月21日、西アフリカで感染したスペイン人宣教師がマドリードの隔離病室のある病院に搬送された。

 宣教師は4日後に死亡するが、病室の清掃を担当した女性看護師がエボラウイルスに感染し、アフリカ大陸以外での初の感染者となった。医療従事者はエボラ患者に接触する際、防護服に身を包む。にもかかわらず感染したのである。

関連記事

トピックス

西城秀樹さんの長男・木本慎之介がデビュー
《西城秀樹さん七回忌》長男・木本慎之介が歌手デビューに向けて本格始動 朝倉未来の芸能事務所に所属、公式YouTubeもスタート
女性セブン
有村架純と川口春奈
有村架純、目黒蓮主演の次期月9のヒロインに内定 『silent』で目黒の恋人役を好演した川口春奈と「同世代のライバル」対決か
女性セブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
離婚のNHK林田理沙アナ(34) バッサリショートの“断髪”で見せた「再出発」への決意
NEWSポストセブン
フジ生田竜聖アナ(HPより)、元妻・秋元優里元アナ
《再婚のフジ生田竜聖アナ》前妻・秋元優里元アナとの「現在の関係」 竹林報道の同局社員とニアミスの緊迫
NEWSポストセブン
小泉氏は石破氏に決起を促した
《恐れられる“純ちゃん”の政局勘》小泉純一郎氏、山崎拓氏ら自民重鎮OBの会合に石破茂氏が呼ばれた本当の理由
週刊ポスト
大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
かつて問題になったジュキヤのYouTube(同氏チャンネルより。現在は削除)
《チャンネル全削除》登録者250万人のYouTuber・ジュキヤ、女児へのわいせつ表現など「性暴力をコンテンツ化」にGoogle日本法人が行なっていた「事前警告」
NEWSポストセブン
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン