人間誰しも家族に秘密にしていることの1つや2つを持っている。神奈川県に住む公務員の女性Nさん(32才)の夫(34才)は、自らの「死」を覚悟した時、そんな秘密を告白したというのだが…。Nさんが告白する。
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「めまいがして熱もある」と、会社から早退してきたダンナ。3日たっても症状がおさまらないんで、大きな病院へ。
症状を説明すると、先生は難しい顔をして、「う~ん。検査結果が出ないとなんとも言えないけど、○○という病気だとやっかいなことになりますね」。聞いたことない病名を言うの。
ダンナが働けなくなったら、子供を保育園に入れてとか、マンションのローンの残額とか、いろんなことが頭をよぎったわよ。
で、ダンナはというと、ガクガク震えながら、「オレ、意識があるときに、お前に話さなくちゃならないことがあるんだ」って。うつむいたまま、何を言うのかと思えば。
「あのな。出張すると日当が出たんだけど、自分の口座に入れて黙っていた」とか、「1年前に急に必要になった10万円。あれは友達の会社の運転資金を貸すためじゃなくて、ぼったくりバーに引っかかった」とか。
頭の中は真っ白だけど「それでおしまい?」って聞くと、「ワンピースがないって騒いだときがあったろ? あれ、オレが会社の忘年会で女装したらウケるかなとちょっと借りて、足上げて踊ったら破いちゃって、捨てたんだ」とか、出るわ、出るわ。
1週間後、ダンナの検査結果は白。何ごともなかったように出勤しだしたけど、聞いた私は、煮て食うか、焼いてやろうか。この1日、2日のダンナの態度次第だわね。
※女性セブン2014年12月4日号