日本のゴルフ場との最大の違いはキャディ。日本ではセルフプレーが増えているが、ベトナムではプレーヤーに一人ずつ専属キャディがつく。つまり、4人で回れば合計8人の大所帯になる。さらに見習いキャディ研修なんかがあるともう4人増えて、12人で回ることになる。まさにゴルフの大名行列である。ビジターの場合はゴルフ場が決めたキャディになるが、メンバーになると、なんとキャディを指名することもできる(指名料の相場は20万ドン=約1000円)。

 感心したのは、ベトナムのキャディがみな賢いことだ。初めてのコースでも、数ホール後には残りの距離と風、プレーヤーの飛距離を考慮して、ベストなクラブを選択してくれるのだ。これが見事なくらいに的中する。

 おかげで日本よりもよいスコアで回れる人が続出するそうだが、それも納得。もちろん、当コンシェルジュも普段よりいいスコアで上がることができた(具体的には公表は差し控えさせていただくが)。まるで自分の腕が上がったかのような錯覚に陥るが、これもまたベトナムでゴルフをする楽しみのひとつと言っていいだろう。

 なお、ホールアウト後には20万ドン程度のチップを忘れずに渡したい。

■鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)/千葉県富津市生まれ。航空・旅行アナリスト、帝京大学理工学部航空宇宙工学科非常勤講師。文化放送「オトナカレッジ」に「トラベル学科」講師としてレギュラー出演中(毎週金曜日20時~)。著書に『That’s ANA マニュアル ANA 公式ガイドブック』『エアラインの攻防』など。1年間のフライト数は100以上。

※週刊ポスト2014年12月5日号

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