ビジネス

コンビニおでん好調 「つゆだく」「鍋買い」で家庭の食卓に

 だしの香りに誘われて、思わず手を伸ばしてしまうコンビニのおでん。ジャーナリストの鵜飼克郎氏が、その動向についてレポートする。購入時に、意外な裏ワザも存在するようだ。

 * * *
 店舗での販売方法も変化している。かつてはセルフ式が主流だったが、近年は店員がおでんを取る方式に移行しつつあるという。

「セルフ式は具材を崩されたり、衛生面の問題や計算がしにくいという問題がある」(コンビニ店長)

 また、コンビニジャーナリストで『コンビニだけが、なぜ強い?』(朝日新書)の著者である吉岡秀子氏は、

「店員が“声掛け”をして容器によそうことで、お客がおでんを余分に買ってくれる効果もあります。また、地元の方々とのコミュニケーションも生まれるなど、様々なメリットがあります」

 コンビニにとっておでんは、客との会話を生む数少ない商品でもあるのだ。

 この“声掛け”により生まれたのが前述したファミリーマートの『つゆだくおでん』だった。好みが一番分かれるつゆを認識してもらう目的で、「つゆを使ってうどんを食べてみてください」「お鍋に使うと美味しいですよ」と沢山入れたところ、つゆを家に持ち帰った客がカレーうどんや煮物などに使い、その活用法がネットで拡散。おでんの売り上げアップにつながったという。

 また、最近、流行しているのは、“鍋買い”だ。

「主婦や一人暮らしのシニアが買うようになったことで、コンビニおでんが家庭の食卓にも並ぶようになりました。店側も鍋買いを勧めるようになり、おでんの地位が小腹を満たすスナックから惣菜に昇格したのです」(吉岡氏) 

 おでんの老舗店の店主もその成長に一目を置くコンビニおでん。一度、鍋買いをしてみるのも悪くなさそうだ。

※SAPIO2015年1月号

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン