送検のため警視庁本部を出る佐藤伸一容疑者(左:関係者提供、右:共同)
東京大学大学院における“高額おねだり接待”の実態が明らかとなった。警視庁捜査2課は1月24日、約30回にわたり計約180万円相当の接待を受けたとして、収賄容疑で同大大学院教授・佐藤伸一容疑者(62)を逮捕した。
佐藤容疑者は1月26日に同容疑で書類送検された元部下の同大大学院元特任准教授の男(46)とともに2023年3月から翌年8月ごろ、「日本化粧品協会」代表理事の男性(52)=26日、贈賄容疑で書類送検=から高級クラブや性風俗店で接待を受けたとされる。
国立大学法人の職員は刑法上、公務員と同じ義務や責任を負う。いわゆる“みなし公務員”の佐藤容疑者らが、「東大ブランド」を悪用して“おねだり”したのはどんな店だったのか──。
大手紙社会部の警視庁2課担当記者が事件を解説する。
「『日本化粧品協会』の代表理事は2022年5月ごろ、大麻成分の皮膚疾患への有効性を裏取りする目的で佐藤容疑者に接触。接待は翌2023年の2月から始まり、同年の4月には大麻成分の効果について共同研究をする『臨床カンナビノイド学社会連携講座』が設置された。
捜査2課は佐藤容疑者と元特任准教授の男が、この講座の設置や研究の運営に関する強い権限があったとみている」
徐々に接待の要求はエスカレートする。“産学連携”というと聞こえはいいが、研究の主導はあくまで東大側。のちに警視庁の調べに「断れなかった」と話したように、代表理事は研究に悪影響が出ることを恐れて“高額接待”を繰り返した。
「佐藤容疑者側の要求は“月2回の会食”。高級店で食事をしたあと、銀座のクラブで2次会をするというのが定番になっていった」(同前)
おねだりの極めつけが“風俗接待”だ。きっかけは2024年3月、容疑者が元准教授らとともにタイの大麻畑とカンナビノイド(大麻草の天然成分)抽出製造工場の視察に訪れたことだった。教授を知る関係者の話。
