「資源価格が落ちて収益性が悪くなっているとはいえ、赤字どころか4000億円以上も利益を稼ぐ企業ですから、“ショック療法”的な意味はないはず。

 社長の座を譲る飯島彰己氏も代表権のない会長に退くようなので、記者会見で<世界中を飛び回る仕事だけに気力・体力がきつくなった>と話したのは本音。潔い勇退といえるでしょう。

 もちろん、内部的には役員同士で権力闘争があるのかもしれませんが、取締役会以外のメンバーから抜擢することで、『格下の役員のくせに』というジェラシーも『そこまで一気に飛ぶなら仕方ない』という雰囲気に変わるかもしれません。いい意味で経営陣をリセットして事業スピードをさらに加速させようという狙いなのでしょう」(前出・河野氏)

 三井物産のライバルである三菱商事も昨年定款を変更し、次期社長レースに執行役員からの抜擢が囁かれている。

 従来の慣例を打ち破って人事の刷新を図る商社。特に抜擢社長はのしかかるプレッシャーも相当なだけに、どんなドラスチックな改革を掲げて成果を残せるか注目だ。

●写真提供/月刊BOSS

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