パターン4:エントリーの段階で学校名、偏差値で絞っている上、学校別の枠があるパターン

 エントリーの段階で絞りこんでいる上、さらに大学ごとの枠があるパターンです。この場合、結局はパターン2と同じで、ライバルは同じ大学の仲間たちということになります。

 そもそも論で、2、3、4の場合、まずは企業に相手にしてもらえる大学に入るための競争というものが存在します。

 実際は、1〜4のパターンは、どれかが選ばれるだけでなく、対象により使い分けられています。上位校の学生は4のパターンで採用し、そのためにリクルーターによるフォローや、インターンシップによる早期囲い込みを行いつつ、その他の大学は1のパターンで選抜するというわけです。

 もちろん、学生にはこのカラクリは見えないのです。ただ、このように、頑張っても無駄なパターンがあることを理解しておきたいです。そして、パターン1は公平なようで競争の熾烈であることを意識しておきたいです。自由競争は、辛いのです。

 長年、就活に関する書籍や記事を書いてきましたが、書籍の方はこの本でいったんお休みです。長年、就活ものを書いてきて気づいた、疲れずに納得の行く内定に至る鉄則は突き詰めると5つで「自分の大学の就活事情に詳しくなること」「大学をとことん利用すること」「社会人に会うこと」「多様な情報に接すること」「やると決めたらやり切ること」ですね。特に自分の大学の就職事情に詳しくなることというのは、今回の記事とつながる話です。

 自分の大学はどの業界・企業に強いのか(弱いのか)。安定して内定者が出ている業界・企業はどこか。これを大学にある情報や、東洋経済新報社の四季報シリーズなどで調べてみるわけです。これで頑張っても無駄な競争を避けることができます。

 もちろん、自分の大学からは採用可能性の低い企業を受けることは否定しません。ただ、その際は、それが過酷であることを認識しておきたいです。

 このように、偽装された自由競争なのです、就活は。大人たちにとって、学生の皆さんをだますのは楽勝です。本当はどうなのか? こんなふうにちゃんと疑問を持つことを大事にしたいところです。

関連記事

トピックス

公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン