スポーツ

新井貴浩 つかみはOKと報じられた自虐ネタ実際はスベっていた

 広島はすでに優勝したような大騒ぎとなっている。理由はもちろん黒田博樹の古巣カープ復帰だ。

「飲み屋街でサラリーマンの話題は黒田一色。メジャーから出された20億円超の条件を蹴って、5分の1以下の年俸で古巣を選んだんですから。僕もその男気に感激しているし、間違いなく15勝はしてくれると、期待度100%ですよ」

 手放しでそう喜ぶのは、広島ОBの安仁屋宗八氏である。

「握ったボールの感触や飛距離の違いもあるだろうし、これだけ期待されればプレッシャーもハンパではないはず。日本のバッターの技術も上がっているから、まずは1勝だね。実績があるんだから1つ勝てばどんどん勝っていくと思います」

 そんな黒田フィーバーの陰でもう1人の出戻りはすっかり忘れ去られている。8年ぶりに古巣に復帰した新井貴浩だ。

 新井自身もそれを肌で感じているようで、正月明けの自主トレでは、「自分はレギュラー獲りに必死の身ですから」と弱気発言しきり。広島・大野練習場での合同自主トレではチームメートにこう挨拶した。

「久しぶりに帰ってきました。アドバイスしますんで、守備のことなら何でも聞いてください」

 かつて『阪神の四番』なる著書を出した強打者としての自信の欠片もない。広島担当記者が語る。

「いきなりの“自虐ネタ”に、若い選手は下を向いて笑いをかみ殺していました。すかさず新井は“なんで笑うん?”とツッコミを入れましたが、それでも若手は笑えなかった。翌日のスポーツ紙には、“つかみはОK”とあったが、実際には激しくスベっていました」

 阪神ファンのブーイングを浴びすぎて、すっかりイジケてしまったのか。そもそも移籍のタイミングが古巣復帰を熱望されていた黒田と被る時点で運もない。

 広島市内のデパートには『おかえりなさい! 黒田投手』の垂れ幕がかかるが、もちろんそこには新井の“ア”の字もなく、それに違和感を覚えるファンもいない。

 サードのポジションには堂林翔太、梵栄心、鈴木誠也など若手ライバルがひしめき、古巣の水は甘くはない。当面は復活を目指す“元4番仲間”の栗原健太がライバルになりそうだ。

※週刊ポスト2015年2月6日号

関連記事

トピックス

嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
SNSで「卒業」と離婚報告した、「第13回ベストマザー賞2021」政治部門を受賞した国際政治学者の三浦瑠麗さん(時事通信フォト)
三浦瑠麗氏、離婚発表なのに「卒業」「友人に」を強調し「三浦姓」を選択したとわざわざ知らせた狙い
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン