ビジネス

世界的な「金融緩和バブル」到来か 沸騰期待銘柄TOP3を厳選

 好調に推移している日本株だが、世界の金融情勢を見渡すと「金融緩和バブル」の到来が近づいており、さらなる高騰も望める、と分析しているのは、グローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏だ。戸松氏がその背景を解説したうえで、沸騰期待の個別銘柄トップ3を紹介する。

 * * *
 世界的な大金融緩和時代が到来しようとしている。景気低迷が続く欧州では、欧州中央銀行(ECB)が今年1月に金融緩和に踏み切り、世界的に金融相場が持続することが改めて確認された。2014年の経済成長率が7.4%へと鈍化した中国では、景気対策として昨年11月の金利引き下げに続き、今年も2回ほど利下げを実施すると見られている。

 2013年4月に「異次元の金融緩和」を打ち出した日本も、インフレ率2%の必達目標に向けて昨年10月には追加金融緩和を発表。原油安に伴う物価下落傾向が目立ち始め、この先、消費者物価指数が0.5%を切るような事態に陥れば、さらなる追加金融緩和があってもおかしくないだろう。

 一方、いち早く量的金融緩和終了を宣言した米国では、不動産価格が回復基調に転じ、GDP(国内総生産)の7割を占める消費も堅調に推移。底堅い経済成長が続き、利上げも視野に入れた強さを見せている。

 このように米国を除く世界的な金融緩和の拡大によってジャブジャブに溢れたマネーが、金利先高感のある米国に大量に流れ込み、ドルの独歩高が際立っている。世界的にリスクオフの傾向が強まるなか、安全資産とされる米国債に資金が集中。その結果、むしろ長期金利は低下している。そして、この好景気でありながら低金利という状況は、株価が最も上がるパターンであり、米国株を強力に押し上げる原動力となっているのだ。

 米国は9月にも利上げに踏み切ると見られている。いうまでもなく、それは米国経済が本格的に回復したことを意味する。そうなれば、利上げに伴う一時的な混乱があったとしても、米国経済への資金流入が加速することで、さらなる株高につながるに違いない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

公明党が不信感を募らせる背景には岸田首相の“二股”も原因(時事通信フォト)
【自公25年目の熟年離婚へ】日本維新の会と“二股”をする岸田首相への怒り 国会最終盤で公明党による“岸田降ろし”が勃発か
週刊ポスト
大谷が購入した豪邸(ロサンゼルス・タイムス電子版より)
大谷翔平がロスに12億円豪邸を購入、25億円別荘に続く大きな買い物も「意外と堅実」「家族思い」と好感度アップ 水原騒動後の“変化”も影響
NEWSポストセブン
杉咲花
【全文公開】杉咲花、『アンメット』で共演中の若葉竜也と熱愛 自宅から“時差出勤”、現場以外で会っていることは「公然の秘密」
女性セブン
被害者の渡邉華蓮さん
【関西外大女子大生刺殺】お嬢様学校に通った被害者「目が大きくてめんこい子」「成績は常にクラス1位か2位」突然の訃報に悲しみ広がる地元
NEWSポストセブン
京急蒲田駅が「京急蒲タコハイ駅」に
『京急蒲タコハイ駅』にNPO法人が「公共性を完全に無視」と抗議 サントリーは「真摯に受け止め対応」と装飾撤去を認めて駅広告を縮小
NEWSポストセブン
阿部慎之助・監督は原辰徳・前監督と何が違う?(右写真=時事通信フォト)
広岡達朗氏が巨人・阿部監督にエール「まだ1年坊主だが、原よりは数段いいよ」 正捕手復帰の小林誠司について「もっと上手に教えたらもっと結果が出る」
週刊ポスト
イラン大統領「ヘリ墜落死」を佐藤優氏が分析 早々に事故と処理したイラン政府の“手際のよさ”の裏で密かに進む「国家の報復」
イラン大統領「ヘリ墜落死」を佐藤優氏が分析 早々に事故と処理したイラン政府の“手際のよさ”の裏で密かに進む「国家の報復」
週刊ポスト
家族で食事を楽しんだ石原良純
石原良純「超高級イタリアン」で華麗なる一族ディナー「叩いてもホコリが出ない」視聴率男が貫く家族愛
女性セブン
快進撃が続く大の里(時事通信フォト)
《史上最速Vへ》大の里、来場所で“特例の大関獲り”の可能性 「三役で3場所33勝」は満たさずも、“3場所前は平幕”で昇進した照ノ富士の前例あり
週刊ポスト
杉咲花と若葉竜也に熱愛が発覚
【初ロマンススクープ】杉咲花が若葉竜也と交際!自宅でお泊り 『アンメット』での共演を機に距離縮まる
女性セブン
中条きよし氏(右)のYouTubeチャンネル制作費は税金から…(時事通信フォト)
維新・中条きよし参院議員、公式YouTube動画制作に税金から500万円支出 チャンネルでは「ネコと戯れるだけの動画」も
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売!「官房機密費」爆弾証言スクープほか
「週刊ポスト」本日発売!「官房機密費」爆弾証言スクープほか
NEWSポストセブン