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2016年度の就活戦線は「勉強」を熱く語れることが重要になる

 なお、ここで言う「勉強」の質問で問われるのは、「成績」というよりも「履修履歴」の方です。本来、大学では成績の評価基準が定められているのですが、その通りに運用されていないのは、明らかですよね。要するに、厳しいA先生と、優しいB先生では単位取得(しかも、良い成績をとること)の難易度は違いますからね。それよりも、なぜその科目を履修したのか、その科目で(結果はどうであれ)高い成果を出すためにどう取り組んだのかということが問われるわけです。

「学生時代に、頑張ったことが何もない」という学生にとっても、この勉強に関する質問は逆転のチャンスです。というのも、こういうことを言う学生に限って、大学の講義には熱心に出席したり、面白い科目に取り組んでいたりするのですよね。

 自分の通う大学は知名度、偏差値などにおいて不利だと思っている学生さん(失礼な言い方ですが)も、勉強のことを振り返ってみてください。意外に民間企業出身の教授などが、面白い講義を行っていたりするのですよね。

 企業と学生の間で成績情報のやりとりをサポートするための企業も登場しました。株式会社大学成績センターがそうです。学生はこのサービスを通じて、履修履歴や成績表を企業に送ることができます。企業はこのサービスを使うと、学生の成績を統一されたフォーマットで見ることができます。

 この「学業を重視する」というのは、個人的にも良い流れだと思っています。というのも、もちろん学生の勉強を評価するのは当然、というキレイゴトの話だけではなく、この取り組みというのは、実は教育機関としての大学の実態が問われ、論争が起こると思うのです。もともと大学からの要望も強かった就活時期繰り下げによって、大学が淘汰される動きがますます加速しているということが言えるでしょう。

 さて、学生の皆さん、あなたは勉強について熱く語ることができますか?

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