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うつ病報道出た墜落独機副操縦士 うつ病と相容れない行動も

 乗客乗員合わせた全150人が死亡したドイツのLCC(格安航空会社)・ジャーマンウイングス社の航空機墜落事故。

 墜落は、アンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)によって意図的に起こされたものという見方が強まっている。すでに世界中のメディアは、副操縦士の精神疾患が「墜落の原因」だとし、「重度のうつ病」だったと伝えている。

 うつ病とはどんなものか。世界中でうつ病診断に用いられているのが米精神医学会のガイドライン「精神疾患の診断・統計マニュアル」(DSM)だ。

 DSMによれば、以下の9つのうち、5つ以上の症状がほとんど毎日、2週間以上継続して認められること、またそれによって仕事や日常生活に支障があり、本人が苦痛を感じていて、初めてうつ病と診断される。

●抑うつ気分
●興味または喜びの著しい減退
●体重の減少または増加、食欲の増加または減退
●不眠または過眠
●精神運動焦燥または制止
●疲労感または気力の減退
●無価値観または過剰か不適切な罪責感
●思考力や集中力の減退または決断困難
●死についての反復思考、反復的な自殺念慮、自殺企図または自殺計画

『DSM―5精神疾患の診断・統計マニュアル』(医学書院刊)の監訳者で、精神科医の大野裕氏が語る。

「一般的には、うつ病患者は自分を過度に責める傾向がある。そのため他者を道連れにすることは極めて稀なケースだと考えられます。副操縦士がうつ病か否かは、これらDSMに挙げられた症状が見られたかを注意深く判断する必要がありますが、現状伝わってきている報道だけでも、これらの症状と相容れない点があります。特に見過ごせないのが“複数のハーフマラソンを完走していた”という情報です」

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