夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、デパート勤務のご主人(35歳)。奥様(38歳)のご両親が子だくさんです。
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義父母には7人の子供がいて、女房は4番目です。先日、義父の喜寿のお祝いで子供たちと孫が集まったんですが、うちの子供3人を含め、孫の数が何と26人! とても全員の名前を覚えられない義父は「オイッ、そこの孫、何年生だ?」「はい、キミのお父さんは誰か指差してみろ」。義父の場合は皆、笑い流してくれますが、僕の場合はそういうわけにもいきません。かといって、皆の前で「キミの名前、何だっけ?」なんて聞くわけにもいかず……。
そうだ!「10歳以下の子は手を挙げて」。半分ぐらいの手が挙がりました。「『妖怪ウォッチ』が好きだと思うから、皆のこと、“ジバニャン”って呼ぶね。10歳以上の男の子は(主人公の)“ケータくん”、女の子は“フミちゃん”だ」。「ハーイ!」。
よ~し、これで大丈夫! 女房が一人の男の子に「来年は小学校ね」と話してるので「ジバニャン、小学生なんだ?」と横から話しかけると「そうだよ!」。上手くいった!
続けて隣にいた子に「ジバニャンは小学何年生?」と聞くと「パパ、僕は11歳だからケータくんだろ!」。あちゃー、自分の息子に間違って話しかけちゃった僕。もう訳わかんないよ!
※週刊ポスト2015年4月17日号