シェアブームと同時にある断捨離ブームの影響も大きい。所有せずクローゼットがいっぱいにならないミニマムさも人気の要因。
「背景には、お金の節約の部分もありますし、無駄にならず大きく見ると地球環境にもいいという部分もあると思います。東日本大震災をきっかけに、増やすのではなくあるものでという意識がより高まってきた感じがあります。欲しいものをたくさん購入するよりも、ひとついい物、お気に入りの物を長く使うことを重視する傾向もありますね」
消費者側が安さだけでなく内容重視になっている今、これまでにあった「ただ借りられる」レンタルサービスでは通用しなくなっているのも確か。このファッションレンタルサービスを例にみると、“あったらいいのに”という願望がサービスに集約されているとくどうさんはいう。
「まず、時短に繋がることが利点のひとつ。働く女性にとってショッピングに時間を取るのはなかなか難しいもの。特にお子さんがいて子育てしながら働いてとなると、めいっぱいですよね。おしゃれなブランドを提示してもらうことで買いに行く手間がまず省けます。女性にとって毎日の服選びは結構時間がかかりますから、スタイリングされた服を選べるのも楽ですよね。
あとひとつは、自分の好みに偏って同じ系統の服ばかり着てしまいがちなマンネリを打破できること。今までとは違う目線での出会いがある。女性の社会進出が進んでいく中で、ファッションサポートサービスはこれからもニーズが高まるのではと思います」
昔と違い、ネットに写真を投稿する機会が増えたSNS時代だからこそ登場したサービスでもあるとくどうさんはいう。
「今、SNSで自撮りする人がすごく多いですよね。女の子はかわいいファッションに反応しますし、毎回同じようなファッションは避けたい。そうはいってもたくさんは買えないので、レンタルファッションで毎回違う自分をアピールできたり、洋服をたくさん持っているようにも見せられるのは20代、30代の子にとって魅力的なのでは」
ネットショッピングは便利な一方で、着てみたら合わなかった、思っていた感じと違う、返品送料がかかる…など失敗も多い。その点レンタルでは、気に入らなくても返してまた違うものを借りることができ、ネットショッピングに多数あった失敗リスクが軽減できるところも利点だろう。これからは、時代のニーズをうまく反映したネットレンタルサービスの利用にますます移行していきそう。“洋服シェア”は当たり前の時代が到来するのかも!?