フック系の球筋を矯正しようとウエイトを変更したが、ボールが上がらなくなってしまった。そこでロフトが寝るポジションに変えると、今度は球がつかまり過ぎてドフックに。おまけにプッシュアウトまで出てしまった。“カチャカチャ“を調整すればするほど、深みにはまる。本番ではOBを連発し、終わってみれば惨憺たるスコアだった。
「誤解されている方も少なくありませんが、可変式の調整機能はその日の球筋に合わせて調整するものではありません。あくまでも自分のスイングを変えないで、最適なスピン量と打ち出し角になるように調整し、一人ひとりのスイングに合わせたヘッドに仕上げるためのものです」(前出のフィッター)
記者の場合、問題はボールのスピン量だった。バックスピン量が2000回転と少なかったが、ウエイトポジションを変えることで2600回転と増えた。球筋もややフック系ながら理想の高さの放物線を描き、試打では飛距離が10ヤード伸びた。
取材・文■鵜飼克郎
撮影■藤岡雅樹
※週刊ポスト2015年5月1日号