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中国人『愛子さまでさえ荷物持つのに…』と中国の子供を批判

 GDPでは日本を抜き富裕層の増加が著しい中国だが、日本を旅行した時に意外なことで驚いている。『「ニッポン大好き」の秘密を解く』(中公新書ラクレ)を出版したジャーナリストの中島恵氏が、日本の子育てや奥ゆかしさに驚き、感激したという中国人の証言をリポートする。

 * * *
 今年の春節に、中学生と小学生の二人の子どもと共に日本に来た北京在住の女性は、 「日本の子供たちが自分でランドセルを背負い、一人で電車通学している姿を見て、なんてしっかりしているんだとビックリしました。子供をきちんと育てている日本人を見習わなくちゃと夫婦で話しましたよ」と言う。

 中国の富裕層の家庭においては、子供を車で送り迎えしたり、親が子供の荷物を持って登下校することも珍しくない。過酷な受験戦争の中で生活している子供を労う親が、過保護を増長させていることは、当の中国人たちも「一人っ子政策」による弊害であると認識している。

 以前、インターネットで流れた愛子さまの通学風景を見た中国人たちが、「愛子さまでさえご自分でランドセルをしょって通学しているのに! 中国の子供はけしからん!」と議論になったこともあった。

 沖縄の離島に家族を連れて何度も遊びに行っているという富裕層の中国人女性は、「これが奥ゆかしい日本人なのか!」と膝を打ったというエピソードを教えてくれた。

 その女性が沖縄のレストランで食事をしたとき、会計を終えるとかなりの値引きがされていた。顔なじみの店員に声をかけると、店員は恥ずかしそうに「何度もご利用いただいているので、ほんの気持ちだけなんですが」と言う。「飲食店としては値引きしたことをアピールするのは当然のことなのに、どうして?」と不思議に思ったが、あとになって、これが日本人の奥ゆかしさだったことに気づき、感激したという。

※SAPIO2015年6月号

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