国内

NHKだけ受信しない装置「イラネッチケー」 約130個売れる

NHKだけ受信しない装置「iranehk(イラネッチケー)」

 放送法において〈協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者〉はNHKに受信料を支払わなければならないと定められている。NHKの姿勢に疑問を抱いて視聴しなくなっても、「テレビがある世帯は受信料支払い義務がある」と求められる根拠だ。

 そこで登場したのが、NHKだけを受信しない装置である。直径21ミリ、長さ75ミリの筒状の装置はその名も「iranehk(イラネッチケー)」。筑波大学システム情報系准教授・掛谷英紀氏の研究室が開発した。

 テレビ背面にあるアンテナ入力端子などに取り付けるとNHK総合とNHK教育の周波数をカットする「地上波用」がネット通販で7965円で購入できる(「BS用」は7587円)。イラネッチケーを使えばNHKの放送が見られる〈受信設備〉ではなくなるから、受信料を払う必要はないという理屈だ。掛谷准教授はこういう。

「NHKの放送では公共性を疑わせる事案が数多く発覚しています。NHKは予算こそ国会承認が必要ですが、監視が十分とはいえず、公共性を担保する仕組みがありません。それならば国民にNHKと契約しない自由は保障されてしかるべきと考えました。地上波用、BS用合わせて約130個が売れています」

 受信料の支払い拒否を巡る訴訟はこれまで全国各地で起きているが、6月1日にはフリージャーナリストが「イラネッチケー」を使ってNHKに請求されている受信料は発生していないという債権不存在訴訟を起こした。司法判断はこれからだが、NHKが「みなさま」を向かない報道を続ければ、こうした動きはますます広がるだろう。

※週刊ポスト2015年6月19日号

関連記事

トピックス

米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
埼玉では歩かずに立ち止まることを義務づける条例まで施行されたエスカレーター…トラブルが起きやすい事情とは(時事通信フォト)
万博で再燃の「エスカレーター片側空け」問題から何を学ぶか
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
事業仕分けで蓮舫行政刷新担当大臣(当時)と親しげに会話する玉木氏(2010年10月撮影:小川裕夫)
《キョロ充からリア充へ?》玉木雄一郎代表、国民民主党躍進の背景に「なぜか目立つところにいる天性の才能」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
米利休氏とじいちゃん(米利休氏が立ち上げたブランド「利休宝園」サイトより)
「続ければ続けるほど赤字」とわかっていても“1998年生まれ東大卒”が“じいちゃんの赤字米農家”を継いだワケ《深刻な後継者不足問題》
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
アメリカから帰国後した白井秀征容疑(時事通信フォト)
「ガイコツが真っ黒こげで…こんな残虐なこと、人間じゃない」岡崎彩咲陽さんの遺体にあった“異常な形跡”と白井秀征容疑者が母親と交わした“不穏なメッセージ” 〈押し入れ開けた?〉【川崎ストーカー死体遺棄】
NEWSポストセブン
赤西と元妻・黒木メイサ
《赤西仁と広瀬アリスの左手薬指にペアリング》沈黙の黒木メイサと電撃離婚から約1年半、元妻がSNSで吐露していた「哺乳瓶洗いながら泣いた」過去
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者からはおびただしい数の着信が_(本人SNS/親族提供)
《川崎ストーカー死体遺棄》「おばちゃん、ヒデが家の近くにいるから怖い。すぐに来て」20歳被害女性の親族が証言する白井秀征容疑者(27)の“あまりに執念深いストーカー行為”
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン