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小林よしのり氏の問題作『卑怯者の島』 その執筆意図を語る

戦場ストーリー巨編『卑怯者の島』を上梓した小林よしのり氏

 安倍政権の安保法制に異を唱え、出席予定だった自民党の勉強会が中止に追い込まれたことが話題となっている漫画家の小林よしのり氏が、新たな問題作を発表する。7月15日発売の新刊『戦後70年特別企画 卑怯者の島』(小学館)は、「著者初の戦場ストーリー巨編」と銘打たれている通り、パラオ・ペリリュー島の日本軍玉砕をモデルにしたフィクション作品だ。

 同作は、小林氏が責任編集長を務めていた雑誌『わしズム』に連載されていたが、2009年に同誌の休刊に伴い中断されたままになっていた。その未完の大作を戦後70年の節目に完結させた小林氏は、あとがきでその思いをこう語る。

〈日本の戦争映画やTVドラマは、主人公が反戦思想を持った立派な青年で、妻や恋人とのメロドラマで泣かせることが多いので、わしとしては飽き足らず、普通の若者が極限状況で卑怯と勇気の劇的な葛藤の中、戦う姿を描きたかったのだ〉

 小学館のホームページでは、同作第一話54ページの「無料ためし読み」がすでに始まっている。

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