引っ越しをした際に、気になるのがその家に何かおかしなものが棲みついていないかどうかということ。46才の会社員男性・Tさんは、購入した一軒家で恐怖な体験をしたという。
* * *
7年前のこと。家を買おうと妻と物件を見て回ったところ、築浅の一戸建てを見つけました。相場よりも安いので確認したところ、事故物件などではないとのこと。
ただ、元家主夫婦と契約をする際に顔を合わせたのですが、ふたりの様子が気になりました。けんかをしているのか、互いに視線を合わせません。でも他に問題はなかったため、購入することにしました。
住み始めてしばらくすると、2階の寝室のクローゼットに、違和感を感じるようになったんです。閉めたはずなのに開いていたこともありましたが、妻に話しても信じてもらえません。
ある夜、目を覚ますと、クローゼットが勝手に開き、なかから髪の長い女がズルリと出てきたのです。「あっ」と思った瞬間、その影が私にかぶさり、首を絞めてきました。
懸命にもがき続けていると、影は消えました。その隙に、私は逃げるように1階に下り、朝まで電気をつけて過ごしました。それからは、寝室に入る気にはなれず、居間のソファで寝るように。
そういう生活が半年も続いたでしょうか。次第に妻との関係が悪くなっていき、ついには離婚することに。
家を手放すことになり、ハッと気づいたのです。私たちは、元家主夫婦と同じじゃないかと。この家では、今も同じことが続いているのかもしれません。
※女性セブン2015年9月3日号