低価格帯の高反発ドライバーを販売してきた『ワークスゴルフ』では、反発係数0.825(公認球は0.800以内)という非公認の飛ぶボール『飛匠』を販売、好評だという。「高反発ドライバーで飛距離が1割、さらにシャフトも合わせればプラス5ヤード、飛ぶボールでさらに15ヤード増える。トータル30ヤード伸びて、“今までは絶対に越えなかったバンカーを越えた”といった声を聞きます。
いつも先に降りていたカートに、みんなと同じように乗れるだけでもゴルフが楽しくなったと言われます」(ワークスゴルフ)
ただ一方で、高反発の過剰な盛り上がりを危惧する声もある。クラブ設計家の松尾好員氏はこう語る。
「ゴルフは次のリオ五輪から公式競技として認められました。元々、ゴルフは規則やマナーに非常に厳格なスポーツで、世界中の大多数のゴルファーは“規則に基づいて”プレーをしています。もちろんプライベートでの使用を制限するものではありませんが、あくまでも“違反”であることを販売店側はしっかり説明し、ユーザーも認識しておく必要があります」
PRGRでは「適合外クラブであることは販売店やインターネット上できちんと伝え、購入時に適合品と間違わないように細心の注意を払いたい」としている。PRGRの投じた一石がシニアのゴルフライフを変えることになるだろうか。
※週刊ポスト2015年9月4日号