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分裂した新組織は「神戸山口組」 組長に山健組組長が就任か

 日本最大の指定暴力団・山口組に亀裂が走った。司忍(本名・篠田建市)組長体制に反旗を翻した反主流派の傘下団体組長らが、袂を分かって新組織の結成に動いたのだ。“クーデター計画”では、8月末に新組織を結成し、盃直し(組長と盃を交わすこと)、発会式を執り行なうことまで具体的に詰められていたとされる。

 しかし、その情報をキャッチした主流派は、27日に緊急幹部会を招集した。「そこで踏み絵を迫られることを覚悟した反主流派は、そこに出席しないことで、自らの立場を明確にし、新組織の結成を事実上宣言した」(山口組ウォッチャー)とされる。

 複数の情報筋の話を総合すれば、新組織は「神戸山口組」という名称になるとの説が有力だ。「初代組長には渡辺(芳則)五代目を出した山健組の井上邦雄組長が就任する見込み」(同前)という。

 さらに現体制で舎弟頭を務める宅見組の入江禎組長もこの新組織の幹部に就任するという情報も流れた。捜査関係者がいう。

「本部の発表によれば、絶縁が山健組、宅見組の組長など5人で、破門が黒誠会の会長など8人。彼らは『神戸山口組』に移ると見られている。現体制の大幹部である彼らの脱退をすんなり許せば、山口組のメンツが潰れる。それだけに処分は重いものとなった」

 山口組の処分は3段階に分かれるといわれる。再び組に戻ることが許される一時的な処分である「破門」。もう組には戻れないが組織の存続は許される「除籍」。そして、組織の存続すら許されない「絶縁」だ。

 絶縁が意味するものは、すなわち抗争である。兵庫県警幹部がいう。

「山健組は処分が下ってすぐに、全国に散らばる組員に兵庫県の山健組本部に集合命令をかけた。他の組では、若い連中が襲撃を予想してか車に鉄板を打ち付けていたという報告もあった。それぞれが抗争の準備を始めている」

 警察庁は厳戒態勢を敷いている。山口組総本部が置かれる神戸はもちろん、各地の直参組織の周辺を重点的に警備している。山口組の定例会にも捜査関係者は目を光らせている。

「山口組は毎月5日に直参が集まる定例会を開く。9月は例外的に1日に予定されているが、こうした組長が集まるタイミングなどで何らかの実力行使が行なわれる可能性がある。全国各地で予断を許せない状況にある」

※週刊ポスト2015年9月11日号

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