中川:そうなんです。たとえば朝の7時に1.7mmのパスタを食べるとしましょうか。そうすると、7時に食べたものが17時くらいに博多ラーメンくらいの細さになってるのを吐くんですよ。
勝谷:はっはっは!
中川:消化しきれないんですよね。あと、緑の野菜も消化できなくて、春菊とニラ、これがとにかく吐くときに原形をとどめてます。あとはパクチー、三つ葉、このへんは酒の度が過ぎるとそのまま出てきちゃいますね。
勝谷:いきなりすごくレベルの高い話になっちゃった(笑い)。γ-GTPってどれくらいあるの?
中川:1000(U/L)くらいですね(註:基準値は50 U/L程度)。
勝谷:まあ、僕もそれくらいだよ。
中川:中性脂肪が600(mg/dL)くらいです(註:基準値は30~149 mg/dL)。
勝谷:ほう。
中川:誰かがオレのウィキペディアを作ってくれたんですけど、その内容の半分が「アル中」に関することなんですよ。オレがどんな仕事をしているかとかそんな話は全然なくて、酒飲んで酔っ払ってニコ生から追放されたとか、TBSラジオから放り出されたとか、そんな話しか載ってないんですよ。
勝谷:アル中の基準は、γ-GTPの数値じゃなくて、日常生活、特に仕事でどれだけ問題を起こすか、ですよ。
中川:ふふふふ。でも、勝谷さんはオレよりもトータルの飲んだ量は多いと思うんですけど、アル中の怖さというとどんなところですかねえ。
勝谷:幻覚、幻聴だね。
中川:たとえばどんな幻聴ですか?
勝谷:ビーンと耳の中で鳴ったりとかね。
中川:それはうつとは関係なく?
勝谷:そう。うつになるもっと前からだから。あとは、幻覚も見えてたなあ…。やっぱりねえ、お酒って楽しく飲まなきゃいけないんですよ。文藝春秋をクビになる1年か2年前は、会社でとんでもない虐待を受けていて、昼間から飲んでたね。
中川:それは会社の中ですか?
勝谷:いや、会社には夕方にしか行かないから。で、朝にまず飲んで、もう一回寝ていると、バスの「ピンポン、ピンポン」っていう音が聞こえてくるんですよ。それから、突然お巡りさんが自分を逮捕しにくるっていう幻覚も見えてくる。
中川:それって左翼が「公安がオレを見張ってる」って言い始めるみたいなことですか?
勝谷:そういうのと同じなんだけど、僕の場合は殺人罪で(警察が逮捕をしに)くるんだよなあ。これは最悪でしたね。ただ、アルコールの量からいうと、そこまで飲んでいたわけでもなかったので、いろんな精神的な状況のせいだと思うねえ。
中川:ということはお酒を飲めない体質の人のほうが幸せな人生なんですかねえ?
勝谷:僕は作家としては人生の半分は酒で失ったと思ってるよ──。
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撮影協力■市ヶ谷「なる川」