芸能

霊能者に子の名付けて貰った甲斐よしひろ 名前の重要性語る

「名古屋の神様」との縁を語る甲斐よしひろ

 愛知県名古屋市を拠点に、もう50年近く、芸能界をはじめ政財界の著名人の間で霊能者として知られる「名古屋の神様」が存在する。この人物は、沖紘子さんのことだ。松田聖子、早見優、太川陽介らの名付け親で、寺島しのぶは、芸名の相談をしてから公私にわたる仲だといわれている。

「沖さんとの出会いは、ぼくが28才のときだから、もう30年以上のおつきあいになります」

 そう話すのは歌手の甲斐よしひろ(62才)だ。福岡市内の有名理髪店に、4人兄弟の末っ子として生まれた甲斐は、1974年に甲斐バンドを結成し芸能界デビュー。『HERO(ヒーローになる時、それは今)』『安奈』など数々の名曲を世に送り出すも、1986年に甲斐バンドを解散。その後ソロとして活動してきた。

 一方で、1982年に結婚した元女優の竹田かほりとの間に3人の子供をもうけた。甲斐が沖さんと知り合ったきっかけは長女の誕生だったという。

「子供が生まれる時、名付け親に最適な人を探していたんですよ。ちょうど名古屋にいる友人にその話をしたときに“素晴らしく最適な人がいる”と紹介されたのが最初の出会いですね」(甲斐・以下「」内同)

 実は甲斐自身も、福岡・博多の有名な神社の神主が名付け親だったことから、子供の名前に関しては慎重になっていたのだ。

「ぼくは本名も、『よしひろ』。『よし』はころも偏に羊と書きます。しかし、そんな漢字はないんです。しめす偏に点があることが重要だったんですが、それを沖さんに指摘されました。“点があって33画だから、20才以上になったら、一生財運に困らない”って。ただし、20才まではすごく苦労してきたでしょ? って。

 それはその通りだったんです。親父が保証人になったことから借金を負い、いきなり蒸発して、家族は極貧生活を強いられた時期がありましたからね」

 もがくように生きていた10代を過ごし、甲斐バンドとして上京することが決まった時、名付け親の神主から「大きな名前だから大事にし、頑張れよ」と言われたことを思い出したという。

「自分の中では、この大きな名前の存在を意識していたところは確かにあると思う。失敗をおそれることはないんだ、という気持ちがありましたから。ぼく自身がそうだから、子供が生まれたら、名前を通してきちんと道筋はつけてあげたいなと思っていた。やっぱり親が子供に最初にできる大事なことは、名前だって、自分の中にあったんです」

 沖さんによると、彼女に姓名判断を依頼する多くの人は、その子にどんな生き方をしてほしいか、あるいは夢など自分自身のいろんな思いを子供に託すことが多いという。甲斐の場合はどうだったのか?

「“甲斐”という名字が独特なので、それに調和する名前がいいというのがいちばん。そして“賢く、優しく、潔く”育ってほしいという願いだけ、沖さんに伝えました」

 沖さんのほうからは「提灯」の話があった。真ん中から割れる名前は、提灯にした時に左右のバランスがいい。そういう名前は調和がとれていて、いい人格になる、と。

「そう言われてぼくは、“それはいいですね”って言ったんですけど、実はすごくびっくりしていたんです」

 というのも甲斐が育った町は、福岡の三大祭りである『博多祇園山笠』を彩る提灯が夏の風物詩。

「名前の話をしながら、ちょうど頭の中に提灯のイメージが浮かんでいたんですよ。びっくりしました」

 また沖さんから、名前の希望を聞かれた際には、甲斐は読み方だけ伝えた。例えば次女でミュージシャンのkainatsu(32才)は、本名が「名都子」だが、甲斐は「ナツミ」という読み方だけ沖さんにお願いしたという。

「沖さんは、たわいもない話をしながら、ぼくが望んでいることを感じとってくれて、そこから名前を考えてくれているんじゃないかと思います。名前を提示してもらう時は、画数などの説明もしてもらえるんですが、ストンと自分の中に腑に落ちてくる名前がありますから」

 子供たちはすくすく育った。「賢く、優しく、潔く」という甲斐の願いは叶っているのか?

「おかげさまで、そう見えますね。でもこちらがいいとか悪いとかっていうことは、自分からは言わないです。子供たちが選んだ道を歩んでいってくれればと思っています。名付け親は、すごく大事だと思うんです。

 うちの子供たちは小さい頃から、沖さんに会うとす~っと彼女に寄っていくんです。だからぼく抜きでも、子供たちは沖さんと交流がある。何でも話せるし、いろんなことを受け止めてくれて話を聞いてくれる大きな存在なんですね。そういう人が名付け親だってことは、とても幸せなことなんだと実感しています」

※女性セブン2015年11月5日号

関連記事

トピックス

愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
イメージカット
「有名人なりすまし広告」の類に“騙されやすい度”をチェックしてみよう
NEWSポストセブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン