だが、注意する必要があるのは、それがあくまで「日本の文化」でしかないという点だ。ヨーロッパやアメリカでは、親子が裸で一緒に入浴することは「性的虐待」にあたると考えられており、外務省も海外安全ホームページで具体的な事例を挙げて注意を促している。「先進国に暮らす邦人一家。現地校に通う娘が作文に『お父さんとお風呂に入るのが楽しみ』と書いたところ、学校から警察に通報、父親が性的虐待の疑いで逮捕された」というから恐ろしい。
フランス在住の日本人ジャーナリスト、宮下洋一氏はいう。
「父と娘の混浴は日本では当たり前ですが、欧米人には異様な行為に映るのは間違いない。欧米では、この話を自慢気に話さない方がいい。いくら説得しても理解してもらえず、白い目で見られますから」
もっとも、多くの父親は、物心ついた娘から「キモいから一緒に入りたくない」といわれるのがオチだから、そんな心配もなかろうが。
※週刊ポスト2015年11月6日号