常人にはマネできない「匠の技」による外刃チェック
また、5枚刃ラムダッシュは日本国内向けの製品だけでなく、海外向けの製品もこの彦根工場で生産している。日本人と外国人ではヒゲの生え方が微妙に異なり、その点を考慮して、各国向けの製品を微調整して製造しているというのも驚きだ。そういった細かなこだわりが純日本製のクオリティーを保っていくのだろう。
取材時には5枚刃ラムラッシュの最上位機種「ES-LV9A」を記者が実際に体験することができた。世界最速(パナソニック基準)だという1分間に約1万4000ストロークの速さで動くヘッドは確かにパワフル。しかし、内部の2つの台座が交互に動くことでボディーの振動が軽減されており、グリップ感も良好。手が疲れることなく、スピーディーにヒゲを剃ることができた。
また、前後左右だけでなく上下の動きが加わった「3Dアクティブサスペンション」を搭載したことで、密着感が格段にアップ。さらに、摩擦を約2/3軽減するという「スムースローラー」のおかげもあってか、多少強めに押し付けても、肌を傷つけることなく、スイスイと優しくヒゲが剃られていく。その重厚でありながらスムースな剃り心地は、まさに“シェーバー界の最高級品”! 見かけの高級感とも相まって、まさしく“匠の逸品”であることは間違いない。
外国人観光客が憧れて爆買いするのも納得といった感じの5枚刃ラムダッシュ。アジア各国の技術力も高まっている昨今、日本のメーカーも競争力低下もささやかれているが、まだまだメイド・イン・ジャパンは世界に誇れる高品質であった。
撮影■小倉雄一郎